992 - 一般カタルーニャ人 2023/06/05(月) 15:43:36.92 ID:caxE2iNe0
唐澤貴洋「勝てる…勝てるんだ!」
本拠地、恒心綜合法律事務所のパソコンの前で迎えたなんJの沈静化
長谷川亮太の自演失敗、IP開示の効果も現れずに惨敗だった
スレ内に響くなんJ民の書き込み、どこからか書き込まれる「やっぱし唐澤は無能だな」のレス
無言で帰り始める事務員達の中、敏腕弁護士唐澤は一人パソコンの前で泣いていた
坂本総合法律事務所で手にした栄光、喜び、感動、そして何より信頼できるオタク仲間…
それを今の事務所で得ることは殆ど不可能といってよかった
「どうすりゃいいんだ…」唐澤は悔し涙を流し続けた
どれくらい経ったろうか、唐澤ははっと目覚めた
どうやら泣きつかれて眠ってしまったようだ、冷たい椅子の感覚が現実に引き戻した
「やれやれ、帰ってログ速をチェックしなくちゃな」唐澤は苦笑しながら呟いた
立ち上がって伸びをした時、唐澤はふと気付いた
「あれ…?パソコンの電源がついてる…?」
画面を覗きこんだ唐澤が目にしたのは、保持数限界まで埋めつくさんばかりの唐澤賞賛スレだった
圧縮が間に合わないほどスレが乱立し、過度に礼賛、神格化されたレスが書き込まれていた
どういうことか分からずに呆然とする唐澤の背中に、聞き覚えのある声が聞こえてきた
「貴洋、口頭弁論だ、早く行くぞ」声の方に振り返った唐澤は目を疑った
「こ…小西さん?」「なんだ兄ちゃん、居眠りでもしてたのか?」
「お…お前、死んだんじゃ」「なんだ唐澤、かってに弟を殺しやがって」
「親父…」唐澤は半分パニックになりながらGoogle検索を調べた
1:唐澤貴洋 神 2:唐澤貴洋 凄腕 3:唐澤貴洋 有能 4:唐澤貴洋 優良弁護士 5:唐澤貴洋 安心 6:唐澤貴洋 勝訴 7:唐澤貴洋 デリバリー 8:唐澤貴洋 一流 9:唐澤貴洋 親切丁寧
暫時、唖然としていた唐澤だったが、全てを理解した時、もはや彼の心には雲ひとつ無かった
「勝てる…勝てるんだ!」
父親から弁護士バッチを受け取り、法廷へ全力疾走する唐澤、その目に光る涙は悔しさとは無縁のものだった…
翌日、ベンチで冷たくなっている唐澤が発見され、長谷川亮太と照井優一郎は病院内で静かに息を引き取った