655 - エッヂの名無し 2023/11/07(火) 12:21:31.443 ID:uJL9VzFv6
だから1.1だったのか
Cウッドコースでの調教に入った時に、異変が生じた。
池江泰郎から6ハロン(約1200m)を80秒ぐらいで
走って来いという指示だったのが、実際計ってみると、77秒8というオープン馬でもなかなか出ない時計になった。
戻ってきた池江敏行はタイムを聞いて茫然。そんな速いタイムを出したつもりは一切なかったのだ。
日本の騎手や調教助手の持つ体内時計の精度は世界的に見ても高レベル。
ましてや調教助手としてベテランの池江敏行のそれは、他の調教助手と比べてもリードしていると言っても良いものだ。
そんな池江敏行の体内時計すらも狂わすディープインパクトの走りに、周りは「将来、大物になるのでは」という雰囲気になり始めた。
実は、この体内時計を狂わすディープインパクトの走りについては、入厩後初めて坂路で早めのタイムを出した際にも起こった現象でした。
高橋康之騎手が跨ったディープインパクトは、坂路を58〜59秒での指示の所、54秒3という、すぐにでも実践に使えるタイムを叩き出した。
いきなりこんな速いタイムを出してしまい、さぞ疲労していることだろうと、市川は心配したが、そのタイムを聞いた高橋は、後の池江敏行と同じく茫然。
全くそんな速いタイムを出したつもりがなかったのだ。
ディープインパクト自体も、心配された疲労もなく、
軽めの調教を施された状態となんら変わらないものでケロッとしていた。
そんなディープインパクトに、主戦となる武豊騎手が
レース当週の本追い切りで乗ることになった。
Cウッドコースを81秒5で走り抜け、合わせた馬に1.6秒先着。
戻ってきた武豊は、
「この馬、やばいかも。」
興奮気味に語った。