1 がん患者さん 2016/09/26(月) 04:18:37.91 ID:HteEdVct0
本拠地、横浜スタジアムで迎えた中日戦
先発三浦が大量失点、打線も勢いを見せず惨敗だった
スタジアムに響くファンのため息、どこからか聞こえる「今年は100敗だな」の声
無言で帰り始める選手達の中、昨年の首位打者内川は独りベンチで泣いていた
WBCで手にした栄冠、喜び、感動、そして何より信頼できるチームメイト・・・
それを今の横浜で得ることは殆ど不可能と言ってよかった
「どうすりゃいいんだ・・・」内川は悔し涙を流し続けた
どれくらい経ったろうか、内川ははっと目覚めた
どうやら泣き疲れて眠ってしまったようだ、冷たいベンチの感覚が現実に引き戻した
「やれやれ、帰ってトレーニングをしなくちゃな」内川は苦笑しながら呟いた
立ち上がって伸びをした時、内川はふと気付いた
「あれ・・・?お客さんがいる・・・?」
ベンチから飛び出した内川が目にしたのは、外野席まで埋めつくさんばかりの観客だった
千切れそうなほどに旗が振られ、地鳴りのようにベイスターズの応援歌が響いていた
どういうことか分からずに呆然とする内川の背中に、聞き覚えのある声が聞こえてきた
「セイイチ、守備練習だ、早く行くぞ」声の方に振り返った内川は目を疑った
「す・・・鈴木さん?」 「なんだアゴ、居眠りでもしてたのか?」
「こ・・・駒田コーチ?」 「なんだ内川、かってに駒田さんを引退させやがって」
「石井さん・・・」 内川は半分パニックになりながらスコアボードを見上げた
1番:石井琢 2番:波留 3番:鈴木尚 4番:ローズ 5番:駒田 6番:内川 7番:進藤 8番:谷繁 9番:斎藤隆
暫時、唖然としていた内川だったが、全てを理解した時、もはや彼の心には雲ひとつ無かった
「勝てる・・・勝てるんだ!」
中根からグラブを受け取り、グラウンドへ全力疾走する内川、その目に光る涙は悔しさとは無縁のものだった・・・
翌日、ベンチで冷たくなっている内川が発見され、吉村と村田は病院内で静かに息を引き取った
4 がん患者さん 2016/09/26(月) 05:51:56.55 ID:0lg+vTJeI
750 :事務所「どうすりゃいいんだ・・・」:2015/11/14(土) 13:15:02 ID:eLyBoICg
東京ビッグサイトで迎えた冬コミ
渾身のシール販売も振るわず惨敗だった
カラケーに響くハセカラ民のため息、どこからか聞こえる「早急に死ね」の声
無言で帰り始めるベリアス兄貴の後ろ姿を見ながら、最上級教徒亘心綜合音楽事務所はサークルスペースで泣いていた
夏コミで手にした栄冠、喜び、感動、そして何より信頼できるコミケ芋達・・・
それを今のコミケで得ることは殆ど不可能と言ってよかった
「どうすりゃいいんだ・・・」事務所は悔し涙を流し続けた
どれくらい経ったろうか、事務所ははっと目覚めた
どうやら泣き疲れて眠ってしまったようだ、パイプ椅子の感覚が現実に引き戻した
「やれやれ、帰ってシール印刷をしなくちゃな」事務所は苦笑しながら呟いた
立ち上がって伸びをした時、事務所はふと気付いた
「あれ・・・?お客さんがいる・・・?」
パイプ椅子から立ち上がった事務所が目にしたのは、コミケ会場外まで埋めつくさんばかりの待機列だった
千切れそうなほどに恒旗が振られ、地鳴りのように唐澤心経が響いていた
どういうことか分からずに呆然とする事務所の背中に、聞き覚えのある声が聞こえてきた
「事務所、ブロマガ恒心だ、早く行くぞ」声の方に振り返った事務所は目を疑った
「や・・・野菜?」 「なんだガイジ、居眠りでもしてたのか?」
「か・・・KARACORO?」 「なんだ事務所、かってにKARACOROさんを引退させやがって」
「くど芋Pさん・・・」 事務所は半分パニックになりながらお品書きを見上げた
1番:野菜 2番:乱世に強い弁護士 3番:くど芋P 4番:野菜 5番:KARACORO 6番:事務所 7番:けんまP 8番:バッヂニキ 9番:野菜
暫時、唖然としていた事務所だったが、全てを理解した時、もはや彼の心には雲ひとつ無かった
「勝てる・・・勝てるんだ!」
野菜からプリンターを受け取り、全力でシール印刷をする事務所、その目に光る涙は悔しさとは無縁のものだった・・・
翌日、サークルスペースで冷たくなっている事務所が発見され、虐殺初心と月永皓瑛は病院内で静かに息を引き取った