情報ネットワーク法学会 第16回研究大会スレ (57)

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39 - がん患者さん 2016/11/13(日) 03:46:42.60 ID:VhiT4tFu0

中澤の予稿1ページ目 pdfの文字自動認識を修正しただけだからおかしい所があるかも
一部の誤字は元から

「ログイン型投稿」の発信者情報開示請求におけるプロバイダ責任制限法上の問題点について
lssues regarding Provider Liability Limitation Act: in the case of demand for disclosure of
identification information of the senders of"login- type postings"

中澤 佑一(弁護士) 弁護士法人戸田総合法律事務所 emall:[email protected]

I本発表の目的
近時、Twitter、Facebookなど多いわゆる「ログイン型投稿」に分類されるウェブサービ
スが普及し、特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関す
る法律(以下「プロバイダ責任制限法」という)4条に基づく発信者情報開示請求において実務上大きな論点となっている。
「ログイン型投稿」はプロバイダ責任制限法および同法第四条第一項の発信者情報を定め
る省令(以下「総務省令」という)において全く想定されておらず、指針となるべき最高
裁判例もないため、下級審の判断も分かれている。そこで、本発表は「ログイン型投稿」
に関する発信者情報開示請求について裁判例を整理し、実務に照らした法解釈を試みるも
のである。

U 問題の所在
1 「ログイン型投稿」とは何か?
東京地方裁判所民事9部(保全部)は、インターネット上における情報発信のうち、「投
稿記事を発信、編集するためにパスワードを用いてログインすることが要求される」もの
を「ログイン型投稿」と定義している。もつとも、投稿・編集に際してログインが要求さ
れること自体は何ら解釈上の問題を生じさせるものではない。「ログイン型投稿」の多くが、
投稿・編集といった情報発信そのものに関する通信記録を保存していないために解釈上の
問題が生じることになる2。

2 「ログイン型投稿」の特殊性・問題点
「ログイン型投稿」において、情報発信そのものに関する通信記録が存在していない場合、
ログインに係る通信記録をもとに下発信者情報開示請求を行うほかはないが、
プロバイダ責任制限法の解釈上、二つの局面で問題が発生する。

1八木一洋=関述之編著『民事保全の実務(上)第3版増補版』(金融財政事情研究会、2015)354頁
2なお情報発信そのものに関する通信記録が保存期間経過により消去済みとなってしまった状態で
 ログインにかかる通信記録のみが残存しているという状況においても同様の問題が生じうる。