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エッヂの名無し
2024/09/22(日) 02:00:58.000 ID:4iLUMLbrs
たけしの本読んだけど映画は因数分解って話は面白かったな↓
「例えば、 Xっていう殺し屋がいるとするじゃない。そいつが A、 B、 C、 Dを殺すシーンがあるとする。 普通にこれを撮るとすれば、まず Xがあらわれて、 Aの住んでいるところに行ってダーンとやる。今度は Bが歩いているところに近づいて、ダーン。それから C、 Dって全部順番どおりに撮るじゃない。 それを数式にすると、例えば XA + XB + XC + XDの多項式。これだとなんか間延びしちゃう感じで美しくない。 XA + XB + XC + XDを因数分解すると、 X( A + B + C + D)となるんだけど、これを映画でやるとどうなるか、という話が「映画の因数分解」。 最初に Xが Aをすれ違いざまにダーンと撃つ。それから、そのまま Xが歩いているのを撮る。それで Xはフェードアウトする。 それからは、 B、 C、 Dと撃たれた死体を写すだけでいい。わざわざ全員を殺すところを見せなくても十分なわけ。それを観て、「 Aを殺したのは Xだとわかったけど、その他のやつらを殺したのは誰なんだ」と思ってしまうバカもいるとは思うけど、そういうやつははなから相手にしていない。 これを簡単な数式であらわすと、 X( A + B + C + D)。 この括弧をどのくらいの大きさで閉じるかというのが腕の見せどころで、そうすれば必然と説明も省けて映画もシャープになる。」
―『間抜けの構造(新潮新書)』ビートたけし著
https://a.co/3sHPpsR
「例えば、 Xっていう殺し屋がいるとするじゃない。そいつが A、 B、 C、 Dを殺すシーンがあるとする。 普通にこれを撮るとすれば、まず Xがあらわれて、 Aの住んでいるところに行ってダーンとやる。今度は Bが歩いているところに近づいて、ダーン。それから C、 Dって全部順番どおりに撮るじゃない。 それを数式にすると、例えば XA + XB + XC + XDの多項式。これだとなんか間延びしちゃう感じで美しくない。 XA + XB + XC + XDを因数分解すると、 X( A + B + C + D)となるんだけど、これを映画でやるとどうなるか、という話が「映画の因数分解」。 最初に Xが Aをすれ違いざまにダーンと撃つ。それから、そのまま Xが歩いているのを撮る。それで Xはフェードアウトする。 それからは、 B、 C、 Dと撃たれた死体を写すだけでいい。わざわざ全員を殺すところを見せなくても十分なわけ。それを観て、「 Aを殺したのは Xだとわかったけど、その他のやつらを殺したのは誰なんだ」と思ってしまうバカもいるとは思うけど、そういうやつははなから相手にしていない。 これを簡単な数式であらわすと、 X( A + B + C + D)。 この括弧をどのくらいの大きさで閉じるかというのが腕の見せどころで、そうすれば必然と説明も省けて映画もシャープになる。」
―『間抜けの構造(新潮新書)』ビートたけし著
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