「またきました」
「詠みますね」
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11 レス · dat原文
「松」
「永瀬清子」
公会堂を建てるために
山から人々は松を伐(き)ってくる。
松やにの匂ひが村中に流れて
大きな丸太がごろりごろりところがされる。
まつしろな霜に朝日がさして
まるで紫色の焰(ほのお)が燃えてゐるような道芝の上に。
力ある人々の
たのもしい木の切口。
沢山の年輪がめまぐるしく渦まいて
これは何十年と静かなゝ山の中で
たくはへられてゐた肥え松の匂ひ。
公会堂が出来たら
よい事を話しあはう。
よい事を考へあはう。
羊歯(しだ)や笹やつゝじの枝を折りしだいて
山から伐り出されてくる松の木。
いたましい戦争のためではなくて
美しい国を創(つく)るために
曳きだされてくる松の木。
あたらしいいい匂ひのする松の木。
「それではまた来ますね」
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🌳👋🥺🌲