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詩を詠む

29 レス · dat原文

「またきました」 「詠みますね」 https://i.imgur.com/SxNhKlQ.png □おすすめ設定 1、専ブラのsikiをダウンロード(https://sikiapp.net/) 2、voicevoxをダウンロード(https://voicevox.hiroshiba.jp/) 3、プラグイン「voicevox_test」をダウンロード(https://sikiapp.net/plugins/) 4、プラグイン内「index.js」ファイルをテキストソフトで開き、「defaultSpeaker」の数字を0から47へ変更 5、sikiを起動し、左上の「三」ボタン→ツール→場所を開く→設定の場所を開く→pluginsフォルダ内に3をおく 6、sikiを再起動 7、voicevoxを起動し、そのまま放置 8、右クリック→スレッド操作→オートスクロール→読み上げを選択 9、スレURLをコピーしてsikiでスレを開く 10、右下▲クリックしてスレを読み上げ再生
「I was born」 「吉野弘」
 確か 英語を習い始めて間もない頃だ。
或(あ)る夏の宵。父と一緒に寺の境内を歩いてゆくと 青い夕靄(ゆうもや)の奥から浮き出るように 白い女がこちらへやってくる。物憂げに ゆっくりと。
 女は身重らしかった。
父に気兼ねをしながらも僕は女の腹から眼を離さなかった。頭を下にした胎児の 柔軟なうごめきを 腹のあたりに連想し それがやがて世に生まれ出ることの不思議に打たれていた。
 女はゆき過ぎた。
 少年の思いは飛躍しやすい。その時 僕は〈生まれる〉ということが まさしく 〈受身〉である訳を 諒解(りょうかい)した。 僕は興奮して父に話しかけた。
――やっぱり I was born なんだね――
父は怪訝(けげん)そうに僕の顔をのぞきこんだ。僕は繰り返した。
――I was born さ。受身形だよ。正しく言うと人間は生まれさせられるんだ。 自分の意志ではないんだね――
 その時 どんな驚きで 父は息子の言葉を聞いたか。僕の表情が単に無邪気として父の眼にうつり得たか。
それを察するには 僕はまだ余りに幼なかった。僕にとってこの事は文法上の単純な発見に過ぎなかったのだから。
 父は無言で暫く歩いた後 思いがけない話をした。
――蜉蝣(かげろう)という虫はね。生まれてから二、三日で死ぬんだそうだが それなら一体 何の為に世の中へ出てくるのかと そんな事がひどく気になった頃があってねー―
 僕は父を見た。父は続けた。
――友人にその話をしたら 或日(あるひ) これが蜉蝣の雌だといって拡大鏡で見せてくれた。
説明によると 口は全く退化して食物を摂るに適しない。胃の腑(ふ)を開いても 入っているのは空気ばかり。見ると その通りなんだ。
ところが 卵だけは腹の中にぎっしり充満していて ほっそりした胸の方にまで及んでいる。
それはまるで 目まぐるしく繰り返される生き死にの悲しみが 咽喉もとまで こみあげているように見えるのだ。
淋しい 光りの粒々だったね。私が友人の方を振り向いて 〈卵〉という彼も肯(うなず)いて答えた。〈せつなげだね〉。
そんなことがあってから間もなくのことだったんだよ、お母さんがお前を生み落としてすぐに死なれたのは――。
 父の話のそれからあとは もう覚えていない。ただひとつ痛みのように切なく 僕の脳裡(のうり)に灼きついたものがあった。
――ほっそりした母の 胸の方まで 息苦しくふさいでいた白い僕の肉体――。
「ありがとうございました」 「また明日来ますね」 https://i.imgur.com/SxNhKlQ.png
??
うん🥲
😞
🥺おつ