44 核撃てば尊師 2013/05/15(水) 15:44:13 ID:T1P8RwUc0
「……ナリ」
「ごめん、痛かった?」
「……大丈夫ナリ」
同じように右足の膝裏に手を這わせて、親指で3回圧す。
左足に比べて若干硬いので圧す時間は気持ち長めに。
今度は足首を圧す。足首の内側に出っ張っている骨とアキレス腱の間を3回。
それを左右2セットずつ行ったら両手で足首を掴んだまま、膝下まで引上げる。
最後に両足のふくらはぎの硬さを比較するため、もう一度触って確かめる。
――うんうん。
クニクニと揉んで弾力具合を確かめてみると、マッサージする前と比べたら幾分か柔らかくなった感じがする。
「……これで終わりナリか?」
「うん。後はお風呂に入って体全体の血の巡りを良くしよう」
「……ありがとうナリ」
「どういたしまして」
そう言ってクスクス笑うと僕の息が脚にかかってくすぐったかったのか、唐澤貴洋の足がピクリと震えた。
そんなリアクションを見て、僕の中に芽生えるイジワル精神がムクムクと湧き上がった。