691 核撃てば尊師 2013/05/23(木) 21:55:37 ID:Vhth0dzA0
「兄さん、根の詰めすぎじゃないかな。お茶が入ったよ」
小さな事務所にお茶の香りが広がる。
兄弟二人で働き、やっとの思いで借りた事務所だ。
「ありがとう、優秀な弟を持つと仕事が多くて嬉しい悲鳴ナリよ」
「兄さんの方が優秀な癖に」
ぽっちゃりとした自分と違い少し華奢な弟が笑う。
その姿は若い雪のようで、父いわく昔の母に似ているそうだ。
「さて、父さんに頑張ってるって所を見せる為にもう一仕事ナリね」
「ああ、頑張ろう、兄さん」
恒心会計士事務所の夜は遅い、仕事も山盛りだ。
だが、二人の意気は高かった。