45 核撃てば尊師 2013/05/25(土) 17:17:02 ID:aNepJd8s0
外の世界に出かけても、洋一はまるで楽しそうじゃなかった。
何もかもが私たちにはこんなにも優しいのに、洋一の心はどこか別のところにあるみたいだった。
「洋一…。何がそんなに気に入らないナリか?土を踏みしめればとても柔らかくて、空気を吸えばそれはとても澄んでいておいしいナリ。」
「…。僕には怖いんだ…。何もかもが。この場所は、僕を受け入れようとしてくれない。怖いんだ。それが…。」
洋一はそういってしゃがみ込んでしまった。
震える背中が痛々しく私の記憶にこびりつく。