アタラシイシゲキ (9)

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4 - 4/7 2021/12/20(月) 19:03:38.96 ID:yG1tUt1H0

二人のY君に、掘られて掘ってホモトレイン。
法律事務所クロスは、当職にとっての桃源郷だった。
ここで満足していれば良かった。
しかし当職の中に湧き上がる『アタラシイシゲキが欲しい』という欲望は、かつてこの欲望を追いかけ、下手に二人のY君という成果を手に入れてしまっただけに、大きくなっていくばかりだった。

女と、してみたい。
生物は、異性と交わることによって殖えてきたし、これからもそうして殖えていく。
それに割合で考えれば、ホモセックスよりもヘテロセックスの方が行われている数は多いのだから、当職がやっても何の変哲もないはずである。
聞けばヘテロセックスとは、ただのコミュニケーションとして行われる場合もあるというではないか。
ならば当職にも、と当職はY君の精液を当職の腸内で受け止めつつ、二人目のY君の腸内に当職は精液を発射しながら考えた。

問題は、その当職とコミュニケートしてくれる女性と出会う方法であった。
風俗にいる淫売の女など初めから考慮ではない。やるなら素人だ。
しかし生誕以来母親以外の女性との接点がまるでない当職はナンパなどできっこないし、その辺を歩いている女性を捕まえて犯したりすれば、当職は上級国民といえども流石に誤魔化しきれない。逮捕一直線だ。
もとより、そんなことをしでかす勇気があるならこの年まで童貞を引きずっているはずもない。
どうしたものか、とY君に相談すると、やはり女性経験も豊富なY君は、簡単なことですよ、と切り出しスラスラと答えてくれた。
「画家や作家といったクリエイティブ方面で活動している女性、しかもあまり有名じゃない人のね、その作品を買うんです。そして感想の手紙に『弁護士です』と一言添えれば、女性器のひとつやふたつ、からさんでもすぐにありつけますよ。」
当職はそのアドバイスに忠実に受け止め、すぐに美術雑誌を買いに行き、そこに載っている記事でもとりわけ扱いの小さな無名女流画家の作品を注文した。


世の中とは至極単純にできているのだな、と当職は笑ってしまった。
当職が送った感想のメール――現代的とか妖艶とか書き散らしたものに『弁護士の唐澤です』と書き添えただけのもの――に、はたして返信が来たのである。
しかも文面には「会ってお食事がしたい」とまで書いてあるではないか。
当職は今まで一体何を恐れていたのか、と思うほどあっけなく目的のものを釣り上げることができた。
人間必要なのは、外見でも性格でもなく、肩書なのだなと実感すると、当職の当職自身は当職の人生初の青春にこれまでにないほど大きく張り詰めた。