特急やくも (12)

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2 - 名前が出りゅ!出りゅよ! 2022/02/17(木) 12:05:30.56 ID:XSs1s+6/0

とある金曜日の夜。明日からは3連休ということもあり、久々に出雲へ帰ることにした。
親の顔を見るのも久々だ。始発の新幹線は東京駅で待つことにした。
夏とは言え、夜だからそれなりには涼しかった。
周りには誰もいなかったので久々に改札前でメスイきをする。
久々にヤッたということもあり、得られた快感はすさまじかった。
日も昇り、いよいよ東京駅から新幹線のぞみに乗って岡山駅へ向かう。
そして岡山駅から出雲市駅までは特急やくもに乗ることとなる。
約7時間の長距離移動だ。
もっと早く行くなら羽田から飛行機に乗ればいい。
だが敢えて長距離移動を選んだのは、僕は「やくも」が好きだからである。

やくもは僕が生まれる前から運航しているらしく、国鉄型特急車両を使用している。マニアの間では381系と呼ばれているらしい。
岡山と出雲市の間を3時間弱で繋ぐ特急列車である。
車窓からは懐かしい光景が次々と消えては浮かんでくる。
カーブの際にやや不愉快さを抱くのはご愛敬だ。
カーブが多いのは自然振り子方式というものを導入して対応しているようだ。JR西日本なりの粋な計らいなのであろう。
懐かしい光景と振り子から連想される空想で車内でもイきそうになる。
新幹線では感じないドライオーガーズムも、やくもではビンビンに感じる。恐らく思い出補正といったものなのだろうか。

家に帰ると最初両親は驚いたが、すぐに歓迎してくれた。
母は「随分と垢抜けたわね。」と言った。
高校卒業以来帰っていなかったのだから確かにそうであろう。
父は母に続けて「弁護士というよりも、一人の男♂になったな。父ちゃんは嬉しいゾ。」と。
父からは不穏な匂いを感じた。

その日の夜、母はうず煮を振る舞ってくれた。
うず煮とは、出雲大社の祭祀を司る出雲国造家に代々伝わる「ふぐ」を使った伝統料理の事だ。
地元の料理と言っても、高校合格の記念で料亭で食べたのが最後だから母の料理のチョイスは意外だった。
月曜日の夜にはまた帰らないといけないものの、久々に家族団欒、楽しい時間を過ごした。
父に部屋に呼び出され、「大事な話がある」と言われていたので父の部屋に入る。
襖を開けると父の姿はない。
どこにいったのかと思っていた矢先、後ろから大男が僕をめがけて飛び込んできたのだ。
恐らく父であるだろうが、何が起きているか分らなくてパニックになる。
たった数秒で目隠しをされ、手足を紐で結ばれ束縛されてしまう。
大男はパニックになる僕に構うことなく、僕の禁忌に触れる。
あくまでも自慰を好む男だったので他人から加えられる刺激というものには慣れていない。
ところが、大男の手つきはなれなれしく無駄がない。しかも気持ちいい。
僕はイッた。長旅の疲れなど、ありとあらゆる苦悩が吹っ飛んだ瞬間だった。
後ろから「どうだ。悪くないだろう。これが俺の処世術だ。」と、父の声がする。
父は持ち前のテクニックを使って世渡りをしていったのだろうか。熟練のテクニックに僕はかっこいいと思った。
父としては僕に訴えかけたいものがあったのだろう。
それは思わぬ形として現れたのであったのだが。