141 がん患者さん 2016/08/28(日) 14:47:45.55 ID:8To3jJz80
8 :名前が出りゅ!出りゅよ!:2016/01/30(土) 18:09:10 ID:Av5f203M
小関直哉がハッと顔を上げた。 何を言うつもりだという不安な顔で唐澤貴洋を見る。
「これは小関くんのミニブログ、いわゆるツイッタハァでの活動ログです、当職はあなたという人間を知っておかねばならないと思い一通り読ませていただきました」
唐澤貴洋がそういいながら資料の紙をヒラヒラと前に突き出すと、小関直哉は急にやめてくれ、気が付かないでくれとでも言いたげな神に祈るような顔をし始めた。 ヒットマーク。
「小関くんのツイッタハァは、一見すると自分語りと権威への擦り寄りに満ちているようです。 しかし同時に、当職は小関くんが奮戦の末散っていった艦艇のエロ同人誌でオナニーをし、そのことを報告していたのを見逃しませんでした。 例えば小関くんが特にチンビンしたこの艦艇においては最終的に約五百名が戦死しています」
「まさか、まさか」
裁判長が何かに気づいたように呻く。
「当職が何を言いたいのかようやく分かって頂けたようですね。 当職は自慰行為ツイッタハァ報告自体の価値を否定するつもりはありません。 あくまで整合性の問題です。 そうです、小関直哉くんが本当に日本人であることに誇りを感じていたのなら����まして先人を本気で称えていたのであれば����『悲劇の艦艇の二次エロおねショタ同人誌で自慰行為に及び、あまつさえ射精し、あまつさえそれをツイッタハァに報告など出来るわけが無い』のです」
「ならばっ! 小関直哉の犯行の動機は何だったというのですか! 彼は一体、何にプライドを持ち日々を過ごしていたと言うのですかっ!」
なおも食い下がる検察官。
「我々恒心国民と同じく、『自分自身に』ですよ、検察官」
「そんなバカな、そうだとしたらあんな腐った生ゴミの中に住むゴキブリのような生活が送れる訳がない。 他人の足を引っ張るだけの、こんな社会の足枷の底辺フリーター知的障害児である現実のどこに誇りを感じられたというんだ」
検察官はあまりのショックに狼狽し、自問自答を繰り返す。
「当職が思うに、小関くんは」
「アァ、やめてくれ」
小関直哉が発言を遮り叫ぶ。 しかしその声は唐澤貴洋にすがり付くような弱々しいものだった。
「小関くんは、惨めな自分自身に、"欲情"していたのではないでしょうか」
唐澤貴洋がそう言うと、陪審員も傍聴席も検察官も裁判官もみな、一瞬静まり返り、そして本日最大のどよめきが起こった。
「そう、小関くんにとって日本など、社会など本当はどうでも良かったのです。 先程の叫びも、本当の自分を隠したいが為の単なる防衛反応だったのです。 これまでの真っ当な日本の社会人を装った発言は全て、小関直哉くんの理性が日本を隠れ蓑に使っていただけなのです」
「しかし、今回のような他人を挑発し、傷付ける行為は、むしろマゾヒズムの正反対にあるのでは」
裁判官の一人が問う。