12 がん患者さん 2016/10/24(月) 09:06:17.17 ID:mpYgY0ENI
禁断の森の奥
禁断の森へ
オレは禁断の森の奥、獣道で三匹の狼の様な魔物に追いかけられていた。
オレの鼓動は高鳴り、冷や汗を背中に掻き、息を切らして魔物に振り返る。
魔物は身体中から暗黒のオーラを放ち、紅く鋭い眼光に吸い込まれそうだ。
魔物は荒い息を上げて低く唸り、涎を垂らしながら、鋭い牙を覗かせ吠えて走ってくる。
舗装されてないので足元がかなり悪く、雨が降ったのか大小の水溜りが出来ている。
オレは前を向いてないので、前方不注意で盛大に水溜りを踏んだらしく、派手な水飛沫が飛び散る。
おかげでスニーカーが濡れ、靴下までも濡れて気持ち悪い。スニーカーが泥だらけだ。
おまけに水溜りを踏んだせいで、足を持っていかれ危うくこけそうになる。
その時、真ん中の魔物が急に立ち止り砂煙を上げる。
魔物は顔を真っ直ぐ上げて遠吠えをした。
あいつ何しやがった?
嫌な予感がする。オレの頬に冷や汗が伝い、オレは顔を戻す。
腕を必死に振って走り、小さな水溜りを飛んで避け、大きな水溜りはスニーカーや靴下が濡れるのを構わず走る。
こうなりゃ、汚れる心配をしてる場合じゃねぇ。
カーゴパンツの裾がずぶ濡れだが気にしない。