情報ネットワーク法学会 第16回研究大会スレ (57)

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41 - がん患者さん 2016/11/13(日) 04:35:42.69 ID:VhiT4tFu0

@通信、A通信のみである。そして、B通信について記録が存在しないため、図表1のよ
うにISPA を通じて投稿がなされた場合であっても、それは記録には現れず、投稿にかかる
B通信を媒介した経由プロバイダが不明であるという問題も生じる。図表1で言えば、投
稿にかかるB通信を媒介した経由プロバイダがiSP@ かiSPA か、通信記録上は明らかでは
ないのである。

V 経由プロバイダに対する開示請求の裁判例
次に、ログイン情報を媒介した経由プロバイダに対して発信者情報開示請求を行った裁
判例を検討してみよう。「ログイン型投稿」の前記のような特殊性について、統一的な考慮
枠組みは未だなく、判決に争点として取り上げられる論点も多岐にわたっている。しかし、
多くのケースで問題となる論点について、分類を行うことは可能である。なお、引用裁判
例については本稿末尾に裁判例一覧として整理した。

1 争点として取り上げられていない類型
まず、「ログイン型投稿」であることが全く争点化せず、通常の投稿にかかる通信記録(ポ
ストIPアドレス、ポストタイムスタンプ)を元にした発信者情報開示請求事案と同様に処理
されている例も多数認められる(【裁判例1〜 5】など)。

2 論点1 「発信者」=ログイン者という事実認定は可能か
「ログイン型投稿」において、ログインは投稿のための必須の行為であるから、ログイ
ン者=「発信者」という事実認定が可能か否かという枠組みで検討し、発信者情報の開示
を命じた裁判例がある。【裁判例12】が典型的である。また、ログイン者と発信者の同一
性を検討しつつ同一との認定はできないと請求を棄却した例として【裁判例8】がある
【裁判例12】はログイン行為者が権利侵害投稿を行った「発信者」であるとの事実認
定を行ったうえ、「本件ログイン者は,本件各記事の「発信者」(省令1号から3号まで)
に該当するから,別紙発信者情報目録に記載の各情報は,「当該権利の侵害に係る「発信者情
報」(法4条1項)として,原告はその開示を求めることができるというべきである。」と
している。
なお、この論点1については、後述の論点2、3とは異なり、発信者情報開示請求を認
容するための必須の要件とはならない。【裁判例15】のように「発信者」=ログイン者と
は認められないとしつつも、請求を認容する例もある。

3 論点2 「当該開示関係役務提供者」該当性
発信者情報開示義務を負うのは、「当該特定電気通信の用に供される特定電気通信設備を
用いる特定電気通信役務提供者」(開示関係役務提供者)である。そして、ここでいう「特
定電気通信」として法が典型的に想定しているのは、権利侵害を発生させたそのものの通
信(以下、「侵害情報通信」という)であることは明らかである。すると侵害情報通信では
ないログイン情報のみを媒介した特定電気通信設備は、「当該特定電気通信」の用に供され
たといえるのか、そのような通信設備を管理する経由プロバイダは「当該開示関係役務提