社会主義・共産主義学習スレ (181)

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12 - 名無しさん@破産CEO 2021/06/28(月) 21:16:03.08 ID:iIVoV+QZ0

ちなみに労働価値説と資本主義批判を俄かの当職の視点で噛み砕くと

商品生産では投資をして機械を導入することで生産の効率を圧倒的に上げることができた
(より厳密には、化石燃料の発見と蒸気機関を組み合わせることでエネルギーに人間の仕事を一部代替させられた)
しかし効率が上がった分の利益のほとんどは資本家が次の投資をするために取得することになり、
労働者は広い意味での機械として自分の労働力を再生産する(明日も働く)ためのメンテナンス費用(生活費)だけを与えられていた
労働価値説によれば生産効率がどんなに上がったところで一つの商品の生産は材料や機械を作る人、それを動かす人の努力の結晶なのだからそれに相応しい形で対価を支払うべきとなるそうです
当職はある意味作家の印税とかストックオプションに近いと思いました

とはいえ長い目で見れば富める者はますます富めるといっても投資は100%成功するわけじゃないんで資本家はそのリスクを吸収する役割があるのだし、
それを国家が代替してしまうとそれはそれでリスクがあるのが現実です(特に強権的にならざるを得ない革命国家ならなおさら)

ちなみに労働力の再生産とは長い目で見れば子育ても含まれているはずであり、この視点から男女格差の背景やそれによる影響を分析するアプローチをマルクス主義フェミニズムといいます
冷戦期は共産主義の研究は政治問題だったので当時の共産主義者は社会のあらゆる問題の原因を資本主義に求める傾向にあり、そこに現れたマルクス主義フェミニスト達は相当な混乱を持って迎えられたらしく
ソ連の衰退によって公平な分析がしやすくなった80年代後半でも彼女らとどう向き合えばいいのか右往左往する様子が描かれて面白いのがちづこっちの「家父長制と資本制」です