世界史学習スレ inバリュケー (519)

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165 - 一般名無し質問者 2021/08/16(月) 01:10:18.59 ID:CKYWuEl00

それに反発したのがイラクの反政府派アフメド・チャラビです
彼は後にCIAの協力の元国内の反政府派を終結させイラク国民会議を立ち上げますが、どうしようもなく汚職が激しいという欠点がありとうとうCIAに切られてしまいました
それはそれとして、イラク撤退後も防衛力に不安のあったサウジアラビア政府はそのまま米軍を駐留させてしまいとうとうビンラディンは激怒、強烈な政府批判を展開します
へたに政府批判をして捕まらないのは実家のコネが強い彼くらいなものだったので愛国心の強い国民を中心にそれなりの支援が集まります
しかし度が過ぎたということで国外追放、避難先のスーダンで何とか米軍放逐のプランを練り各国のイスラム過激派への金銭支援をしますが援助した組織の一つが無差別殺人を行っていたことがわかって身内から叩き出すなど結構な苦労をします
折しもソマリアでブラックホークダウン事件が発生、損害を見た米軍は全面撤退を余儀なくされます
これを見たビンラディンはアメリカ人は仲間が殺されたら逃げるとの確信を持ち、テロへの傾倒を深めます
彼らはとうとうスーダンからも追い出されてアフガニスタンに行きつくのですが、当時その国では新興武装組織タリバンが勢力を広げていました

実はソ連撤退後のアフガニスタンでは旧対ソ民兵同士の内戦が長いこと続いており、その状況に嫌気の挿した元民兵の一人が世直しを求めて自ら新組織を設立していました
組織は神学校の学生ということでそのままタリバンと命名され、侵攻地域で厳格な規制を設け治安を大幅に改善したためアフガニスタンでの石油パイプ利権を求めるアメリカから大きな期待を寄せられます
とうとう首都カーブルを制圧した彼らですが、やや民族主義的な部分があり味方の少ない北部との対立で膠着状態を見ることになりました
またこれまで寄せ集めた味方は単に治安の改善を求める愛国者だけにとどまらず、恭順したならず者や内戦後にサウジアラビア式の過激な教育を受けた戦災孤児、
またしもイスラム諸国から放逐された元反政府派の外国人義勇兵など非常に扱いづらい人々を受け入れてしまっていたのでした
タリバン政権は規律を維持するためサウジアラビアの宗教警察を模した勧善懲悪省を設立し、非常に厳格なルールの元構成員や一般住民を管理します
これらの行為は支援者である米国の不興を買い、タリバン政権と諸外国には溝が生じ始めていました