神話学習スレ inバリュケー (170)

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102 - ZEUS208 ◆CJh/Tcvz2E 2021/10/03(日) 15:35:18.38 ID:IfIRiHEPI

現代のエルフのイメージは間違いなくトールキン及びロードス島戦記の影響下にあります
トールキンのエルフは非常に美しく不老で、人間を超越した存在であると設定されており、その後のハイファンタジーの殆どがこの設定を模倣しております

一方でトールキンの影響力が強過ぎることを指して、元々エルフは美人ではない妖精のような姿が主流であったと主張する人もおりますが、これも一概に正しいとは言えません
エルフの源流は北欧神話のアールヴにあるとされるのが一般的です
古エッダ『スキールニルの歌』においてアールヴは神の似姿であったという記述があります
『ギュルヴィたぶらかし』ではリョースアールヴは太陽よりも美しいとされています(ダークエルフに相当するデックアールヴはアスファルトより黒い肌だそうです)
この様にエルフは人間より高位の存在であるが故に、神と似た美貌を持っているのです

ただし、イギリスなどはエルフに対して高位存在というよりイタズラ小僧のイメージを持つ場合もあります
こういった地域ではサンタ妖精やハウスエルフ(ハリーポッターの屋敷しもべ妖精)のように、ゴブリンにも近い眉目秀麗とは言い難い姿の場合が多いです
よって美しいエルフは人間より高貴な存在、英語圏の醜いエルフはある程度下等に見られる存在と分けることが出来ますね

余談ですが、美しいエルフの女王が人間の召使いに身をやつすエロ漫画の様な民間伝承やエルフを守るための法律の存在など北欧におけるエルフ文化はとても興味深いものが多いですよ