さんG ぼっち・ざ・ろっく!スレ🎸 (367)

←← 掲示板一覧に戻る ← スレッド一覧に戻る

186 名無しさん 2023/01/22(日) 20:58:46 ID:Nd7AH7s807

本拠地、新宿FOLTで迎えたライブ

ベースボーカル廣井がステージ上で嘔吐、修繕費が上乗せされ財布は限界だった

ライブハウスに響くファンの怒号、どこからか聞こえる「あいつもうSTARRY出禁だな」の声
興奮した顔で帰り始めるファン達の中、昨年の罰金王廣井は独りステージ裏で泣いていた
伊地知家で手にした清潔な布団、綺麗に畳まれた着替え、冷えていない食事、そして何より温水の出るシャワー・・・
それを今の廣井が得ることは殆ど不可能と言ってよかった
「どうすりゃいいんだ・・・」廣井はやけ酒を飲み続けた

どれくらい経ったろうか、廣井ははっと目覚めた
どうやら飲みすぎて眠ってしまったようだ、冷たい道路の感覚が現実に引き戻した
「やれやれ、ベースどっかいったから探さなくちゃな」廣井は苦笑しながら呟いた 

立ち上がって伸びをした時、廣井はふと気付いた
「あれ・・・?お客さんがいる・・・?」

廣井が目にしたのは、ライブハウスを埋めつくさんばかりの観客だった 

千切れそうなほどに腕が振られ、地鳴りのようにSICK HACKを待つ声援が響いていた
どういうことか分からずに呆然とする廣井の背中に、聞き覚えのある声が聞こえてきた
「もう本番ヨ。早く行くネ」
声の方に振り返った廣井は目を疑った 
「イ・・・イライザ?」  
「なんだ廣井、またリハーサルすっぽがしやがって」 「し・・・志麻?」  
「何やってるのよ、今日はあの子たちにとっても大舞台なんだから早く準備して」 「銀ちゃん・・・」
廣井は半分パニックになりながら出演表を見つめた

オープニングアクト:SICK HACK 1番:SIDEROS 2番:ケモノリア 3番:なんばガールズ 4番:カラフルラジカル 5番:結束バンド 6番:内川 7番:クリムトの夜
暫時、唖然としていた廣井だったが、全てを理解した時、もはや彼女の心には雲ひとつ無かった
「歌える・・・歌えるんだ!」
星歌からベースを受け取り、観客へ全力ダイブする廣井、その目に光る涙は悔しさとは無縁のものだった・・・
翌日、道路で冷たくなっている廣井が発見され、吉村と村田は病院内で静かに息を引き取った