423 [´・ω・`] 23.155.24.3 2023/06/26(月) 21:32:38.85 ID:xFPIZv8B0
意識不明の重体から目を覚ました半身不随の唐澤貴洋のオムツを取り替えるところから1日が始まって、
最近リハビリのおかげでスプーンが自分で使えるくらいには回復してきた右手でお粥をゆっくり食べる唐澤貴洋を微笑ましく見ながら、
今日もリハビリ頑張ろうねって声をかけると、
左側が麻痺した顔で不器用に笑って見せる唐澤貴洋。
今日は天気も良いから唐澤貴洋を車椅子に乗せて他愛も無い話をしながら病院まで歩く。
辛いリハビリを終えて帰りの道でなにか食べたい物はある?なんて話していると、
ふと、
おそらぬ下校中のギターを持った女子高校生が目に映り唐澤貴洋は少し悲しげな顔をしているのを見てどう声を掛けたらいいのか分からずに少し落ち込んで今日は唐澤貴洋が好きな物を作ってあげようと心に決めて家に帰って料理を作る。
ご飯の後、
部屋の隅で眠っているドラムのスティックを唐澤貴洋が眺めている事に気が付いて、
久々に叩いて見る?って言うと唐澤貴洋はうんうんって頷くから持たせてあげるけどやっぱり力が入らなくてスティックは手から落ちていく。
えへへ、
ダメだったよなんて笑ってるけど本当は泣きたい唐澤貴洋を抱きしめて、
大丈夫、
また叩けるようになるよなんて根拠の無い励ましの言葉を投げてしまい、
何も出来ない不甲斐なさに唇を噛み締めながらせめて今日は丁寧に唐澤貴洋をお風呂に入れてあげたい。
唐澤貴洋の髪を乾かして寝室まで運んでじゃあおやすみって言うと唐澤貴洋もおやすみって可愛い声で返してくれる。
初めのうちは現実が受け入れられたくて泣いて暴れていた唐澤貴洋の事を思い出して本当は今だって辛くて泣きたいだろうに必死に頑張っている唐澤貴洋の事を思うと何も出来ない自分がどうしようもなく思えてきて強めのアルコールを入れて寝ようかなって思ってたら唐澤貴洋の寝室からすすり泣く様な声が聞こえてきて、
いたたまれなくって思わず唐澤貴洋の寝室の扉を開けて抱きしめてごめん、
ごめんね…って言うと唐澤貴洋も我慢出来なくなって泣いちゃって気がついたら二人とも寝てしまったのか朝になってて、
先に唐澤貴洋は起きたみたいでおはようって声を掛けると左側が麻痺した顔でおはようって笑って返してくれる。
今日も唐澤貴洋の為に頑張るぞって起き上がる。
そんな生活を送りたい。