493 - [´・ω・`] 44.tor-exit.nothingtohide.nl 2024/08/08(木) 22:28:12.91 ID:7budjY6m0
「ぁ…義隆、様…ッ」
元就は敷き布を掻き抱き、強すぎる快楽に喘いだ。
十も年下の男に、まるで獣の様に四つ這いにされ、後ろから無遠慮に突き上げられる。
元就は、自尊心に無理矢理蓋をして、年若い主に求められるまま、その身体を差し出した。
「元就、貴方は綺麗な顔をしているな。隆房と比べても、ひけをとらぬ。」
大内義隆が、衆道を好んでいる事は知っていた。
しかし、この夜の宴会の席で、「今から湯を浴びて殿の寝室に行くように」と義隆の側近から告げられるまで、彼の興味が自分に向けられるなど思ってもみなかった元就は、突然の事態に言葉を無くした。
「待たせたな、元就。」
用意された寝具の脇に正座をし、身を固くして主を待つ元就の隣に、絹の寝間着を身につけた義隆が、ゆったりとした動きで腰を下ろした。
同じく白い絹の寝間着を身につけた元就をうっとりと眺める義隆は、おもむろに元就の顎を掴むと、噛みつく様にその唇を吸った。
「んッ…ふ…ッ…」
いつしか褥に押し倒され、着衣を乱される元就は、強引で呼吸も許されぬ接吻に、息も絶え絶えに主の胸を叩いた。
普段は冷静沈着、当たり障りの無い微笑を常に湛えた元就の余裕の無い様に、義隆は益々興味を募らせる。
「元就よ、衆道の経験は?」
義隆の問いに、元就は真っ赤になって睫毛を伏せた。
「…恥ずかしながら、ございません。」
元就は居心地の悪さに顔を背けたが、義隆は嬉しげにクツクツ笑った。
「それは嬉しい誤算だな。そなたの様な男なら、すでにこの身体も『道具』として使っておるかと思ったが…。いや、今が正にその時か?」
「…ッ…!?」
ぞくりとした悪寒が背筋を走った。
元就は、胸の内を読まれた様な焦燥感に、身震いをした。
正にそう、今はまだ不安定な毛利の家を守る為、義隆の加護を受ける為、心ならずも此の身体を差し出すべく、この部屋までやって来たのだから。
「義隆様…」
「賢いな、元就。それに愛らしい。貴方の持つ、匂い立つ様な年上の色香に興味があったのだ。私に任せよ。悪い様にはせぬ。」
それからの時間は、元就は、未知の快楽と消えてしまいたくなる程の羞恥に、翻弄され続けた。
「ぁ…あ…ッ…義隆、さま…ッ…」
獣の態勢をとらされ、秘められた場所を見られるだけでも、元就はあまりの羞恥に、どうにかなってしまいそうであった。
少量の媚薬を含んだ香油を、普段は排泄の為に存在する霰もない場所に塗り込まれ、義隆の骨張った指が腸内のしこりを擦り上げる度に、元就は、だらしなく閉じる事を忘れた唇から意味の持たない母音を繰り返しながら、浅ましくもねだる様に腰を揺らした。
「元就、ゆくぞ。」
「───────ッ──!!」
ぎちぎちと身体を割り開く痛みに、元就は喉を仰け反らし、声にならない悲鳴を上げた。
あまりの痛みに、食い縛る歯はカチカチと音を立て、不甲斐なくも見開いた両眼からは、ポロポロと涙が零れた。
「大丈夫だ、直に良くなる。」
義隆の言葉通り、媚薬の力もあってか、元就の身体は本人の意思とは無関係に、快楽に染まり、義隆を楽しませた。
「は……ッ…ぁ…」
グチグチという卑猥な粘着音に、肉のぶつかる乾いた音。
身体も聴覚も、心さえも犯される感覚。
この夜元就は、何度果てても許されず、強すぎる毒の様な快楽に、いつしか意識を手放したのだった。
それからというもの、元就は度々義隆に夜枷を言いつけられる様になった。
それは陶隆房が謀反を起こし、大内義隆が亡くなるまでの間、続く事となった。