26 グナマーナ正大師 2015/01/29(木) 03:42:57 ID:8a.dwnL.
"おじさんたち、そこで何をしてるの!"
外からの幼い声を聞き、二人は表へ出た。
外の様相は一変していた。一帯に強い光が照らされ、
景色はハレーションのようにぼけ、目に痛いほどで
あった。凄く白くなっている、はっきりわかった。
声の主を探すと、そこには4頭立ての馬車があり、
そして原因と思われる巨大な光球が牽引されていた。
馬車に乗っていたのは少年であった。厚史よりも幼く
小×生ほどであろうか、地中海人種と見られる褐色の肌に
彫りの深い顔立ちは「ギリシャ彫刻のような」端正さで
そこに幼さが混じり、神秘的な色気を出していた。
"ボクはパエトーン、神殿を汚してたのはおじさんたちだね"
その返事も無しに、岩村は素早く馬車に飛び乗ると、
パエトーンの両肩を手で掴み、押し倒した。
"ダ、ダメェ――――――――!"