233 グナマーナ正大師 2015/05/28(木) 10:56:14 ID:iUTxpTgY
事案3167-a
19██/██/██、SCP-3167は█████研究員により職員用プールへと連れ出されました。
SCP-3167はプール端に立つと、言葉を発することなくプールを見つめ続けていました。この行動に疑問を覚えた█████研究員が、背後からSCP-3167の愛称である「ATSUSHI」と呼びかけた所、SCP-3167はダチョウの鳴き声と酷似した叫び声を上げて█████研究員を数度蹴り飛ばし、止めようとする職員にも打撲傷を負わせた後、一直線に自身の収容室まで駆け戻りました。█████研究員以下5名の職員は複数個所の打撲と骨折のため治療を余儀なくされました。
SCP-3167は後に█████研究員に謝罪を行い、一か月の観察処分を受け入れました。現在は財団心理学者の観察によってSCP-3167の精神状態は安定していると結論付けられています。
インタビュー記録3167-4
インタビュー3167-4は事案3167-aの後、SCP-3167の精神状態が十分に安定したと判断された時に行われました。
暴走を防ぐため、SCP-3167の両足には足枷が嵌められ、4人の訓練を受けた職員が配置されてから開始されました。
<記録開始>
████博士: 記録の為に貴方の名前をお願いします。
SCP-3167: KARASAWA ATSUSHI……ここでの名前はSCP-3167です。
████博士: 結構。██月██日にあなたが█████研究員に傷を負わせた件についてですが、理由を教えてくれますか?
SCP-3167: すみません、あの時のことはよく覚えてないんです……ただ、背後から声をかけられたときにふっと怖くなったんです。
████博士: 怖くなったとは?
SCP-3167: その……バカバカしい話なのですけれど、突き落とされて、また溺れさせられるんじゃないかって。█████さんを信じていなかったわけじゃないんです。でも、怖くなったんです。
████博士: なぜそう思ったのですか?
SCP-3167: すみません、答えたくありません。
████博士: なぜ答えられないのか教えてもらえますか?
SCP-3167: すみません、答えたくありません。
████博士: 貴方は用水路で発見されましたが、これはその恐怖と関係があると思いますか?
SCP-3167: すみません、答えたくありません。
[この後SCP-3167は黙ってうつむき、質問に回答する姿勢を見せなくなりました。]
████博士: 終了しましょう。ありがとうございました。
<記録終了>
インタビューにより、事案3167-aにおけるSCP-3167の暴走は精神的外傷によるものであること、発見時の状況とその精神的外傷に何らかの関係性があることが示唆されました。
安全な収容を維持するため、今後は慎重なカウンセリングを行って精神的外傷を緩和することが求められます。