404 グナマーナ正大師 2015/05/17(日) 20:52:37 ID:OunRq5UA
「ソクドク」弁護士の育成が課題に 事務所勤務の経験ないまま独立
「ソクドク」を選んだ原田優弁護士(左)の指導役を務める中上幹雄弁護士=たつの市龍野町富永、赤とんぼ法律事務所
兵庫県弁護士会の弁護士数の推移
弁護士人口の急増に伴い、事務所勤務の経験がないまま、即時独立する「ソクドク」と呼ばれる弁護士の育成が全国的な課題になっている。
事務所スペースを格安で提供したり、地元のベテランが指導役を務めたりと弁護士会による支援制度が兵庫県などで広がっている。(長谷部崇)
たつの市役所前にある「赤とんぼ法律事務所」。昨年12月に弁護士登録したばかりの新人2人が共同で立ち上げた。
官公庁への証拠照会、記録の謄写、書面作成…。「事務所勤務なら先輩に仕事を教えてもらえるが、ソクドクはそうもいかない」と原田優弁護士(29)。
壁に当たったときは姫路に事務所を構える中上(なかじょう)幹雄弁護士(52)に助言を求める。
兵庫県弁護士会では新人全員に対し、1年間専属の指導役を付ける。事務所勤務なら同僚の先輩が務め、ソクドクなら会が指導役を任命する。
国選の刑事弁護や自治体の主催する法律相談会への参加など、会の定めたカリキュラムに沿って実務を身に付けさせる。
中上弁護士は同会副会長も務めたベテランで、修習時代の世話をした原田弁護士の指導役を引き受けた。
「新人時代は分からないことだらけで、相談相手は絶対必要。ノウハウを伝えるのは先輩の責務」と話す。
弁護士事務所への就職難などで近年増えたソクドク弁護士らに対し、県外でも支援が広がる。
第二東京弁護士会では2011年から、会所有の事務所スペース(7区画)を月2万円台から提供。
大阪弁護士会でも初期費用の負担を軽減しようと、会が指定する事務所を借りれば、備品を無償で貸し出す制度を13年に始めた。両会とも兵庫と同様、ベテランによる指導制度を設け、ソフト、ハード両面の支援を目指す。
新人全員をクラスや班に分け、ゼミ形式の研修を実施する弁護士会も。会員数が約7500人と全国最多の東京弁護士会では、13年から新人を20人ごとにクラス分け。
先輩弁護士が1年間担任し、年7回の研修や親睦会を開く。
湊信明副会長は「ソクドクの新人はどうしても大多数の弁護士の中で埋もれてしまいがち。クラスを通じて同期や先輩とのつながりができ、弁護士としてのスキルアップも図れる」と話している。
http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/201505/0008033130.shtml