ハセカラノベルゲー制作委員会 (209)

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85 ◆4N6xaExCq. (sage) 2015/06/24(水) 00:54:25 ID:0E.URVIU

序章

(長谷川家 チンフェの部屋)
「ああ^~ 今日もクッソ疲れたんじゃ~」
 ベッドの上に鞄を放り投げると、ワイはいつものようにPC前のデスクに腰掛
けた。そして半ば反射的に電源スイッチに手を伸ばす。
「あいつらほんまおもんないわ」
 ワイは思わず独り言を呟く。下らない日常に下らないクラスメート。まだ高
校に入って一年も経ってないが、こんなつまらんとは思わんかったンゴ。
 ワイの名前は長谷川亮太。16歳。中学生までは野球部やったが、練習につい
ていけずに高校では帰宅部。そもそも、どうせプロにもなれんのにせっかくの
高校生活をしんどい練習で浪費してるあいつらはアホンゴ。
 PCが立ち上がるとワイは早速専ブラを立ち上げ、なんJを見始める。
「こいつら本当に暇ンゴね。どうせリアルではうだつのあがらんニートばっか
なんやろなあ……」
 適当に興味が湧いたスレを開き、適当にレスをする。
 どれぐらいの時間が経っただろうか。思いの外自分がモニターに没頭してい
たのに気づき、ふと我に返ると
「亮太! ご飯って何回言ったらわかるの! もう皆食べてるわよ!」
 マッマの声だった。その時初めて自分が空腹になっていることに気づく。も
っとでかい声で呼べや。
 適当に返事をし、リビングへと向かった。

(長谷川家 リビング)
「おう、やっと降りてきたか」
 いの一番に声を掛けてきたのはパッパやった。実のところ、ワイはパッパが
嫌いやった。こいつの精子のせいでワイは……。
「今日はカレーよ」
「ああ」
 ワイは適当に返事をし、食べ始める。しばし流れる沈黙の時間。テレビのよ
う分からんバラエティの音だけが流れている。その気まずさを破ったのは――
「あのさ、実は皆に知らせたいことがあるんだ」
 弟の裕太だった。ワイの三歳年下で中学一年生や。何やらニヤニヤして嬉し
そうや。むかつく。
「どうしたの、裕太」
「実はさ、俺、彼女ができたんだ!」
 ファッ!? と思わず声が出そうになるがギリギリでこらえ、無表情を装う。
「まあ!」
「本当か、裕太。相手は誰だ?」
 弟は得意そうに彼女ができた一部始終を語る。が、ワイの耳にはほとんど入
って来なかった。
 彼女が、できた。中学一年生のくせに。まだクソガキのくせに。
 いつものカレーの味がしなくなった。それでも動じてないふりをしてひたす
らスプーンを口に運ぶ。
「いやあ、流石俺似なだけはあるな」
 パッパは鼻を高くしてそう言った。お前は弟やなくてワイに似てるんや、ク
ソ野郎!
「亮太は何かそういう話はないのか?」
 こちらの方を向いてパッパは言った。その目は『どうせないだろうな』とい
う侮蔑の目をしているようだった。
「知らん。もう食った」
 ワイは耐えられなくなり、丁度食い終わった皿をそのままにして立ち上がっ
た。
 ほんま、おもんないわ。

(長谷川家 チンフェの部屋)
 苛立ちが爆発しそうになるのを耐えながら部屋に戻り、マウスを軽く動かす。
 たちまちスクリーンセーバーが解除され、なんJのスレ一覧が表示される。
 手当たり次第にスレタイをクリックし、内容を読んでいくも、頭に全く入っ
てこない。
 ワイより先に彼女やと? くそがああああああ!
 脳裏に過るのは『彼女』の二文字だった。アカン、どっかでこのストレスを
発散させやな……。とりあえずモニターを鋭く睨みつけた。
 その時だった。ワイの脳を占めていた『彼女』という言葉がスッと消え失せ
、代わりにある考えが浮かび上がってきた。
 それは確かに過去にも何度か考えてきた。だが結局実行には移さなかった。
 しかし今のワイは違った。刹那的な衝動がマウスを持つ手を、キーボードを
叩く指を、半ば強制的に動かしめていた。まるで【既に決められた運命】に導
かれるように……。
 そう。それが、全ての始まりだった。
 ワイはかつてない程の力でエンターを叩いた。
 その力が何十倍、何百倍にもなってこちらに返ってくることになるなんて、
勿論当時のワイは知る由もなかったんやで……。

※※※

(コテデビューしちゃ)いかんのか?

1 :八神太一 ◆5EJ71eKlNQ :2009/10/13(火) 22:27:35.26 ID:rm2hYTwh
とりあえずコテつけただけで常識は守るしお前らに好かれるように頑張りたい


よろしく^^

――だから今、僕はここにいる――