841 グナマーナ正大師 2015/06/25(木) 14:31:54 ID:j0eR0C5c
河野家と唐澤家のしつけは立派なもので代々心の豊かな子供が育つ。
その典型で動植物を愛し誰に対しても平等に優しく接する好青年・唐澤厚史を陰から憎々しげに睨みつける男がいた。
唐澤貴洋である。
人間にも個体差という概念は存在する。
健全男子しか育たない家系に発生した突然変異の癌は世の20年後を見ていた。
「オイラはきっと厚史と比較されるナリ。このままでは唐澤家の恥呼ばわりされることは明白。厚史さえいなければ親の育て方の責任にできるナリ」
用水路に若い男の悲痛な叫びが木霊した。