【福嶋誠也】雑談★234【カラナメ正大師】 (1000)

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910 グナマーナ正大師 (sage) 2015/08/22(土) 21:58:04 ID:nDm.nJJI

そして遂に宴は始まった
チンフェや唐澤のお面をつけた教徒達は序盤から傍若無人の限りを尽くした
泣き出す子供達、怒号を響かせる大人達
だが彼等は何も出来なかった
集まった教徒のその数およそ600人、多勢に無勢である
「もうやめろ!!」一人の青年が叫んだ
辺りは水を打ったように静まり返る
町内会長の「祐太くん…」という呟きさえ聞き取れるほどに
漢 長谷川祐太、いざ教徒と対峙

兄が多くの人達に迷惑をかけていること、僕が代わりにお詫びします!
ですから、これ以上近所の人達には迷惑をかけないでください!

「やめなさい祐太くん!土下座なんて…」町内会長の怒りと哀しみの混ざる声が響く
だが漢 長谷川祐太、その声に耳を貸さず己の信念に従い膝をつく
「このとおりです、どうか、本日はお引き取りを…!!」
これには教徒ともどよめき各々が顔を見合わせ一人、また一人と無言で会場をぞろぞろと去っていった
「祐太くん…さっ、頭をあげなさい、奴等はみんな帰った」
町内会長の差し出す手をつかみ祐太は立ち上がる、その目には涙、小さく震えている
「兄の仕出かしたことで近隣の皆様にまでご迷惑お掛けし、本当に申し訳ありません!!」
一体どう声をかけてやれば、そう考えていた六高台民をよそに祐太の謝罪が響く
これに心を打たれた六高台民は熱くなり、誰もが感涙を流し会場は拍手に包まれた
「祐太くん、君って奴は…、どうしてそこまで我が身を犠牲に…」
「…この世にたった一人の兄ですから」
六高台民による感動の祐太コールで祭はクライマックスを迎えた、その声は六実駅まで届いたという
そしてただ一人、兄亮太のみがその様子を見てほくそえんでいた