5 グナマーナ正大師 2015/09/21(月) 01:48:58 ID:W/az5c1s
次に、「技術がない」について触れていきましょう。
これも結局観たままなのですが……。俗にいう「涼子走り」などはその分かりやすい例でしょう。
あんな不自然な走り方を良しとする時点で論外です。
ましてや15回出展作品(以下、涼子15回)の0:53~のように、走っているにも関わらず徒歩よりも遅いスピードであるなどの稚拙な描写が目立ちます。
動きを自然にみせるコンテを作る力も無いと言っていいでしょう。
またこのシーンでは、0:55から変な黒みが入りますがそれも意味不明です。
こんなことをするのならいっそ、ブラックアウトにするなりネガ反転するなり他にもっと分かりやすい手法があったはずです。
加えてもう一つ、このシーンの少し手前で出てきたような集中線の使い方も非常に下手です。
彼の使う集中線はただ絵に乗せているだけで、構図も何も考えておらず動いてもいません。
一般男性脱糞シリーズのように要所要所で出てきて時には引っ込ませる、といったような効果的な使い方が一切なされておりません。
緩急がついていないのです。
涼子Pの作品を観た方の中で、「テンポが悪い」と仰っていた方がおりましたが、話の持っていき方・カットのつなぎ方だけではなくこういった緩急が全くないのも大きな要因になっていると思います。
さて、この「緩急」に関してはもう一つ大きな要因があります。
それは「常にBGMが鳴りっぱなし」ということです。
例えば「生まれる」はBGMの扱いも非常に秀逸であり、時々情景音だけのシーンを挟むなどしてところどころ抑え、最後のはらけんまくんに街が侵食される点描シーンで
盛り上がるBGMを入れることで一気にカタルシスを迎えます。
このように、秀逸な映像は音楽で緩急をつけることが非常に上手いのです。事実ヒットした洋画は抑えるところはとことん抑えて盛り上がるところはこれでもかというぐらい盛り上げます。
確かに、音楽が鳴りっぱなしというのはアマチュアの作品であれば頻繁にあることなのは確かです。
しかし、それはそういったことが許される作品(例えばあまりにも短い作品であったり、全編通して派手なアクションシーンばかりなど)
であったり、映像そのものにフックを作っていたり、うまく曲を乗り換えたりと様々なテクニックを駆使して違和感のないようにしております。
涼子Pのような心理描写が中心のドラマ作品は派手なアクションで誤魔化すことも難しいので、音楽は人物の心情を描画するメディアとして重要になってきます。
彼はその技術が不足しているゆえに、ずっと音楽を垂れ流すくらいしか出来ません。それゆえに、緩急がつかずつまらない物となってしまっているのです。
また、彼が選ぶ音楽のセンスも非常に微妙なものです。ここ最近の作品では大分減ってきましたが、過去の作品ではこのシーンでこの曲なのか?という違和感のある選曲が多々ございました。