188 無名弁護士 2017/07/23(日) 06:30:08.32 ID:UxZG7l6k0
弟切草(二)
むかし、花山天皇のころに晴頼という鷹匠がいて、飼っている鷹がケガをすると、どこからか薬草をとってきて治してしまうのだった。そのような効き目のある草ならば是非とも教えてほしいとたずねる人もいたが、晴頼は誰にも教えなかった。
さて、晴頼には弟がいてたいそう仲よく暮らしていたが、ある日、他人に薬のことをたずねられて、ついうっかり口をすべらせてしまう。
兄は怒って弟を殺してしまうが、この弟のおかげでこの草が傷の妙薬であることが人に知られるようになり、そのためこの草が弟切草(おとぎりそう)と呼ばれるようになった。
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