【高橋嘉之殺す】高橋嘉之★16【薬中狂人】 (1001)

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758 無名弁護士 (sage) 2017/08/02(水) 20:48:57.48 ID:VbuAjShV0

「CEO、いらっしゃいますか?」
「居るぞ、入れ。」
「失礼します。」
そう言って私は執務室に入る。今日の秘書艦は池田さんのはずだがすでに仕事を終えて部屋に帰ったのか姿は無かった。CEO一人なら好都合である。
「…何か用かな?」
いつもと変わらない表情でCEOは問いかけて来た。
ずるいと思う。昨晩あんな告白をしておいて至って平静なのだ。これではこれから思いを伝える私の方が緊張してしまう。

「…CEO、昨日の話なんですが…」
「…」
「私は…」
「ストップ、少し心の準備をさせてくれ。」
前言撤回。ポーカーフェイスを装ってはいるがCEOはCEOで緊張しているらしい。現によく見ると緊張からか手が震えている。

「…よろしいですか?」
「…あぁ、こちらは大丈夫だ。」
少し深呼吸をして気持ちを落ち着けていたCEOは覚悟を決めた様子で私の事を見てくる。言え、この人への思いをぶつけるんだ。と自身を鼓舞する。
「…CEO、あれから少し自分でも考えました。私は本当にあなたの事が好きなのか、
今返事をして良いものなのか…そして、霞ちゃんに言われた言葉で決心がつきました…」

「私もあなたの事が好きです。」

「…そうか、ありがとう…」
「…なかなか恥ずかしいものですね。思いを伝えるというのも…」
思わずCEOから顔を背けてしまう。これでCEOと晴れて恋人同士である。
他のCEOLOVE勢の事を考えるとまだ問題が無いわけでは無いが、まぁ後の事は後で考える事にして今は彼と恋人同士になれた事を喜ぶとしよう。
「昨日は俺の方がそれをやったんだ。SMDがやらないというのも少々ずるいと思わないか?」
少々意地の悪い顔をしてCEOが言う。
「…意地悪…」
「俺が悪かったよ、そう拗ねるな…」

「…CEO…恋人同士といったらアレですよね。」
多少は反撃しても構わないだろう。私は唇をCEOに向ける。
「…」
「…悪いと思ってるならそれなりの謝意を見せてくださいよ。」
「…分かった。」
私は軽く口付けしてくるくらいに思っていたが、CEOは私の事を抱き寄せやや強引に唇を合わせてきた。
だが、こういうのも悪くないと思う。