318 俊英ハイスクール 2017/12/25(月) 19:50:29.51 ID:nHAONcpX0
【古文】(長文問題)
以下の文章は株式会社インターコンシェルジュ代表取締役である高橋嘉之さん(無職、51)を題材にした江戸時代の滑稽小説である。
以下の文章を読んで問いに答えなさい。
そば屋にとって一番のかき入れ時は大晦日である。SMD亭もこの日ばかりは朝からてんてこ舞の忙しさだった。
いつもは夜の12時過ぎまで賑やかな表通りだが、夕方になるにつれ家路につく人々の足も速くなる。
10時を回るとSMD亭の客足もぱったりと止まる。
頃合いを見計らって、人はいいのだが無愛想なSMDに代わって、常連客から女将さんと呼ばれているその妻は、
忙しかった1日をねぎらう、大入り袋と土産のそばを持たせて、パートタイムの従業員を帰した。
最後の客が店を出たところで、そろそろ表の暖簾を下げようかと話をしていた時、
入口の戸がガラガラガラと力無く開いて、2人の子どもを連れた無職男性(51)が入ってきた。
20代のふたりの息子たちは真新しい揃いのトレーニングウェア姿で、男性は季節はずれのニューヨークヤンキースの半袖パーカーを着ていた。
「いらっしゃいませ!」 と迎える女将に、その男性はおずおずと言った。
「あのー......かけそば......1人前なのですが......よろしいでしょうか」
後ろでは、2人の子ども達が心配顔で見上げている。
「えっ......えぇどうぞ。どうぞこちらへ」
暖房に近い2番テーブルへ案内しながら、カウンターの奥に向かって、「かけ1丁!」 と声をかける。
それを受けたSMDは、チラリと3人連れに目をやりながら、
「あいよっ! かけ1丁!」とこたえ、金玉そば1個と、さらに半個を加えてゆでる。
金玉そば1個で1人前の量である。客と妻に悟られぬサービスで、大盛りの分量のそばがゆであがる。