始まりはいつも雨でした (7)

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1 無名弁護士 2018/02/03(土) 15:56:14.60 ID:V72/jXis0

雨降り注ぐ夕暮れ時の中を、私は傘もささず立っていた。
ある少年を待っているからだ。その少年とは私へ誹謗中傷を浴びせた、犬にも劣る見下げ果てたクズである。たとえそんな少年でも体を張る価値はある。私はそう思う。すると門の向こうから少年が近づいてきた。少年はニヤつき顔で、反省の色など微塵も感じさせない体であった。
私は怒鳴った。少年を怒鳴った。怒鳴られたことが一度もないのでは、と思ったからだ。