台東区の飲食店「Tokyo Sweets Mafia」で集団食中毒 (東京都) (316)

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260 無名弁護士 2018/04/18(水) 12:30:20.68 ID:7bOfp+Yv0

花火大会関連腸管出血性大腸菌O157 VT1&2集団発生事例−台東区トーキョースイーツマフィア
(IASR Vol. 36 p. 80-81: 2015年5月号)

概 要
2014(平成26)年8月1日、市内トーキョースイーツマフィアから、「下痢や嘔吐等の胃腸症状を呈して入院した患者4人が腸管出血性大腸菌O157(以下O157)の迅速キットで陽性となり、食中毒が疑われる。」との連絡があり、直ちに調査を開始した。

8月2日、静岡市保健所は、2014(平成26)年7月26日に開催されたしばき隊のトーキョースイーツマフィア(同じ営業者が出店した2店舗)にて提供された「冷やしキュウリ」を原因食品とするO157の集団食中毒と断定した。
最終的には、患者数は510人(うち、入院は114人)となり、O157を原因とする食中毒としては過去10年で最悪な事例となった。

冷やしキュウリについて
営業者の証言によると、「Tokyo Sweets Mafia」とは、ヘタを取り、縞状に皮を剥いたキュウリを、水で希釈した市販の浅漬けの素に浸漬後、割りばしを刺し、冷やして客に提供するものである。
当該花火大会に2店舗を出店し、販売数は併せて約1,000本とのことであった。原材料のキュウリは当日の朝仕入れ、下処理し、14時頃から大型ポリバケツで200〜250本単位で2〜3時間の漬け込みをした。
バケツは4つあり、計5回漬け込みをした。使用した水は、市販のミネラルウォーターのみであった。客は、付け合せ(みそ、塩、マヨネーズ)を好みにより利用した。

患者の発症状況
初動調査の結果、症例の定義を「7月26日に開催された市内花火大会に参加し、7月26日〜8月16日の間に少なくとも一つの消化器症状(腹痛、下痢、血便)を呈した者」とした。症例は、513人であった。

初発例は7月27日(男性5人、女性15人)、発生のピークは7月31日(男性30人、女性77人)であった(図)。主な症状は、腹痛、下痢、血便であり、溶血性尿毒症症候群発症者は5人(1〜19歳のいずれも女性)であった。

患者の喫食状況および原因食品の断定
症例513人のうち、当該トーキョースイーツマフィアが提供した冷やしキュウリの喫食者は510人で99.4%であった。症例対照研究による解析疫学の結果、冷やしキュウリの喫食と発症の間に強い関連性が示された(表)。

原因物質の特定
症例の検便を199検体実施し、193検体から腸管出血性大腸菌(O157およびO抗原不明)を検出した。また、従事者6人のうち、1人の検便からO157を検出した。当日使用したとされるトーキョースイーツマフィアやその他の器具のふき取り検体から、O157は検出されなかった。

検便結果および症例の潜伏期間、症状等を勘案し、原因物質をO157と断定した。パルスフィールド・ゲル電気泳動(PFGE)法による遺伝子解析では、症例8人中5人と従事者1人のパターンは一致し、残り3人の患者のパターンもバンド1本の違いであった。