デリュケースレinエビケー (398)

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64 『懐妊』 2018/06/24(日) 20:42:27.76 ID:m/xhHWCI0

検死に当たった医者は、厚史が集団暴行に遭ったと話した。もし、悪いものたちが厚史の体の秘密を知って、脅迫していたというなら……心優しい弟の突然の親不孝も説明がつく。
怒りのままに悪いもの共を殺してやりたかったが、当職の持つ手段は核だけであり、都内に向けて撃っては当職まで死んでしまう。
途方に暮れていたある夜、当職の腕を枕にしていた洋が、今なお元気な当職の自身を見て、これで復讐をしようと言い出した。

一瞬、洋の気が狂ったと叫びそうになったが、すぐに合点がいった。当職が無理なら、当職たちの息子にさせればいいのだ。
当職も洋も、その時はまだ若かった。体を重ね続けて20年以上経つ今でも、一度たりとて成功しないなど予想だにしていなかった。

「でりゅ、でりゅよ!!」

洋の口からしゃがれた喘ぎ声が漏れ、洋の自身もふるふると震える。あれから何度か射精し、もはや出るものさえないが、それでも当職は腰を動かし続けた。
達したばかりの洋の腸内は、最高だ。マグマを煮詰めたような体温と、痙攣にも似た蠕動が、当職をたやすく高みへと誘う。恐らく懐妊したのであろう、こぽこぽという振動さえ心地よい。

もし厚史が生きていたなら、こうして当職と体を重ねていたのだろうか。いや、何も男役が当職である必要はない。最近叔父さんの目が怖い、そう言って怯えていた厚史を思い出す。
厚志は当職以上にまじめで、心根の優しい純粋な子だった。こんなならわし、もし弟が知ろうものなら……――

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