【高橋嘉之殺す】高橋嘉之★54【大橋清貫怒りのDMCA】 (1001)

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147 国公立大学医学部合格なら怒濤の日本語 しまだ学苑 (SMD) 2018/07/28(土) 22:05:17.18 ID:2LQnVP5X0

 
【現代文】(長文問題)
以下の文章は株式会社バリューラウンジ代表取締役である高橋嘉之さん(無職、51)を題材にした小説である。
文章を読んで問いに答えなさい。


そば屋にとって一番のかき入れ時は大晦日である。SMD亭もこの日ばかりは朝からてんてこ舞の忙しさだった。
いつもは夜の12時過ぎまで賑やかな表通りだが、夕方になるにつれ家路につく人々の足も速くなる。
10時を回るとSMD亭の客足もぱったりと止まる。

頃合いを見計らって、人はいいのだが無愛想なSMDに代わって、常連客から女将さんと呼ばれているその妻は、
忙しかった1日をねぎらう、大入り袋と土産のそばを持たせて、パートタイムの従業員を帰した。

最後の客が店を出たところで、そろそろ表の暖簾を下げようかと話をしていた時、
入口の戸がガラガラガラと力無く開いて、2人の子どもを連れた無職男性(51)が入ってきた。
20代のふたりの息子たちは真新しい揃いのトレーニングウェア姿で、男性は季節はずれのニューヨークヤンキースの半袖パーカーを着ていた。

「いらっしゃいませ!」 と迎える女将に、その男性はおずおずと言った。
「あのー......かけそば......1人前なのですが......よろしいでしょうか」
後ろでは、2人の子ども達が心配顔で見上げている。

「えっ......えぇどうぞ。どうぞこちらへ」
暖房に近い2番テーブルへ案内しながら、カウンターの奥に向かって、「かけ1丁!」 と声をかける。

それを受けたSMDは、チラリと3人連れに目をやりながら、
「あいよっ! かけ1丁!」とこたえ、金玉そば1個と、さらに半個を加えてゆでる。
金玉そば1個で1人前の量である。客と妻に悟られぬサービスで、大盛りの分量のそばがゆであがる。

319 :俊英ハイスクール:2017/12/25(月) 19:56:53.92 ID:nHAONcpX0
【古文】(長文問題つづき)

テーブルに出された1杯のかけそばを囲んで、額を寄せあって食べている3人の話し声がカウンターの中までかすかに届く。

「おいしいね」と英〇。
「お父さんもお食べよ」と1本のそばをつまんで父親の口に持っていく祐〇。

(1年後)

10時半になって、店内の客足がとぎれるのを待っていたかのように、父と子の3人連れが入ってきた。
2人とも見違えるほどに成長していたが、父親は色あせたあのヤンキースの半袖パーカー姿のままだった。

「いらっしゃいませ!」と笑顔で迎える女将に、父親はおずおずと言う。
「あのー......かけそば......2人前なのですが......よろしいでしょうか」

「えっ......どうぞどうぞ。さぁこちらへ」と2番テーブルへ案内しながら、そこにあった「シャア専用」の札を何気なく隠し、
カウンターに向かって「かけ2丁!」
それを受けて「あいよっ!かけ2丁!」とこたえたSMDは、金玉そば3個を煮えたぎる硫酸の中にほうり込んだ。

2杯のかけそばを互いに食べあう父子3人の明るい笑い声が聞こえ、話も弾んでいるのがわかる。
カウンターの中で思わず目と目を見交わしてほほ笑む女将と、例の仏頂面のまま「うん、うん」とうなずくSMDである。

「英〇、祐〇......今日は2人に、当方からお礼が言いたいの」
「......お礼って......どうしたの」
「実はね、お父さんが起こした誹謗中傷で、8人もの人に迷惑をかけてしまったんだけど......
 保険などでも支払いできなかった分を、毎月5万円ずつ払い続けていたの」
「うん、知っていたよ」

女将とSMDは身動きしないで、じっと聞いている。

「支払いは年明けの3月までになっていたけど、実は今日、ぜんぶ支払いを済ますことができたの」
「えっ! ほんとう、お父さん!」
「ええ、ほんとうよ。英〇は新聞配達をしてがんばってくれてるし、祐〇がお買い物や夕飯のしたくを毎日してくれたおかげで、
 お父さん安心してインターネットができたの。
 よくがんばったからって、株式会社〇英館から特別手当をいただいたの。
 それで支払いをぜんぶ終わらすことができたの」

「お父さん!英〇兄さん!よかったね!でも、これからも、夕飯のしたくはボクがするよ」
「ボクも新聞配達、続けるよ。祐〇!がんばろうな!」
「ありがとう。ほんとうにありがとう」

やがて食べ終え、150円の代金を支払い、「ごちそうさまでした」と頭を下げて出ていく父子3人に、
「ありがとうございました!どうかよいお年を!」と声を合わせるSMDと女将。