229 無名弁護士 (sage) 2018/12/24(月) 19:22:48.34 ID:cdaEcBQx0
洋は小さなツリーをテーブルに置いた。
あまり飾り付けのない、ほとんど裸のクリスマスツリーだった。
「メリークリスマス、貴洋」
洋は暗がりのベッドに向かって声をかけた。
ベッドの上でもぞもぞと人間の形を失った貴洋が動いていた。
「どうしたの、貴洋?なにも心配することはないのよ」
洋はもがき続ける貴洋の体を抱いた。
「私が守ってあげるから。ずっと・・・・・・ずっと・・・・・・」
ひとつだけ飾られた小さな明かりが、ツリーの枝先で光っていた。