458 製造物責任法 (sage) 2019/01/28(月) 00:27:40.85 ID:lDPXaCCA0
「ア゙ァーッ ォギョヴァアア!!」
団地中に響く叫び声。
またアイツか、そう思い私は溜息をついた。
「高橋さん、また嘉之さんが!」
お隣の女性が802号室に駆け込んでくる。
「申し訳無い、今行く」
私は机の脇に掛けてあったゴルフクラブを手に取り、しちぱ小屋へと走る。
私、高橋敏美はこの高島平団地で静かな老後を送るのを何よりの生き甲斐としていた。
そして私の息子である高橋嘉之は、我々夫婦の介護もあり同じ屋根の下暮らしている。
「一度独立した子供と、時を経て再び生活するとは、気恥しいながらも幸せだろう」と思われる方もいるかもしれない。
しかし高橋嘉之には、そもそも人間としての問題があった。
彼は統合失調症だったのである。