942 エッヂの名無し (L20 EhpY-4mi) 2024/05/26(日) 15:58:41.427 ID:6Q/n0DG5H
「疾走中にボロ」を生理学的に解釈する【獣医師記者コラム・競馬は科学だ】
京成杯を勝ったダノンデサイルが競走中にボロを放ったとして話題になっている。パトロールや中継VTRで確認すると2角すぎ、6F標のあたりで、ボロを落としている
管理する安田翔師も、SNSで「世間でレース中にウンコしたとか言われてますけど実際は、、、しました。後続のお馬さん達ごめんなさい。でも一生懸命頑張りました。次も頑張ります。」と、発信している。
「疾走中にボロ」というのは生理学的にみると非常に不自然な現象だ。通常はまず起こらない。
高校生物の復習だ。自発呼吸や腸の蠕動(ぜんどう)運動など、意図せずとも生命維持に適切な体の動きができるのは自律神経の働きによる。自律神経には「交感神経系」と「副交感神経系」の2種類があって、両者の働きが綱引きのように、動かす器官の反応において引っ張り合いをすることでバランスを保つ。
「交感神経」は危機対応に働く方向性があり、さまざまな緊張状態を引き出す。「戦闘時の神経」のような言われ方をすることもある。「副交感神経」は逆に「リラックスの神経」のような言われ方をすることもあり、食物の消化を進めたり、臓器の働きを休めたりする方向に体を調整する。
排糞行動は、食物の消化の過程においてはその最終段階だ。副交感神経の働きが引き出す。すなわち排糞する個体はその時、副交感神経が優位に働く状態だったことを示している。我々も極度の緊張状態では忘れていた便意を、緊張から解放されて急に感じたという経験があるはずだ。
一方、競走馬が競走で全力疾走しているときは、通常は”戦闘モード”すなわち交感神経優位な状態だ。なのに、ダノンデサイルは疾走中に排糞し、副交感神経優位な状態であることを示唆した。
これはもう、同馬の地力のベースが異常に高いと解釈しないと説明がつかない。問題の排糞時、馬群の流れは1F12〜13秒のゆったりしたペースではあったが、であっても、このペースで走っていて副交感神経優位というのは、このペースが鼻歌交じりのジョグ程度にしか感じられていないと解釈せざるを得ない。それはそれで気性のコントロールに課題が残るのかもしれない。しかし少なくとも生理学の視点では、この馬、かなりの化け物に違いない。
https://www.chunichi.co.jp/article/839936