740 エッヂの名無し (L20 bglH-66Vw) 2025/10/06(月) 09:07:21.515 ID:8PyQmGAwR
「ねぇ、おじさん。印旛、買っていきませんか?」
少女は震える手で、一本の“ローソク”を灯した。
それは、ローソク足そっくりの赤い炎。燃えるほどに、日経は上がる。彼女の希望とは逆方向に――。
高市新総理誕生。
その瞬間、市場は歓喜し、印旛豚たちは阿鼻叫喚。スクリーンに映るチャートは、まるで焚き火のように赤々と燃え盛った。
それでも少女は市場の熱狂にかき消されそうな小さな声で叫ぶ
「印旛を…印旛を買いませんか?」
「高市バブルだぞ?踏み上げられて死ぬだけだ」
「売り豚!?絶滅種がなぜ生きている?」
「出たな、リーマンの亡霊め」
周囲の群衆は笑う。
「お願い…少しでいいから陰線を…」
少女は祈るように次のローソクを灯す。だが、どのローソクもみな陽線。燃やせば燃やすほど、日経は天を突き、印旛は地に沈む。最後の一本を手にしたとき、少女は微笑んだ。
「もう…暖かいね」
小さな炎が揺れ、彼女の顔を照らす。それはまるで、全ての印旛豚が成仏する瞬間のようだった。
翌朝、ニュースが告げる――
「日経平均480000、史上最高値更新」
街角の片隅、冷たくなった少女の手には燃え尽きた一本のローソクとスマホが握られていた。
証券画面には赤字でこう表示されていた。
「1357 約定価格7000」