片想い (14)

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2 名前が出りゅ!出りゅよ! 2014/07/17(木) 12:11:17 ID:riQqqQcs

いつ通ってるが、覚悟を決めたぶん血の巡りが速く体は火照る。
到着したら汗でずぶ濡れになっていた。入り口のガラス越しにポニーテールの彼女の姿を確認する。遠くからでもひときわ輝いて見える。
自動ドアを通り店員の挨拶が振りかかる。しかし、耳に届くのは彼女の声のみ。息を大きく吐き列に並ぶ。彼女の隣の男の店員の別の列への誘導は無視した。
汗が止まり、順番が来た。注文を聞く彼女の声だけで身が震える。
ポテトのL4つコーラL3つと答える。ポケットの中の名刺を持つ手が落ち着かない。目が合わせられない。すると、

あれ、今日はスマイル要らないんですね。

驚いた。彼女は覚えてくれていたのだ。脈ありに違いない。心が躍リ過ぎたため名刺は渡せなかったが、脇にずれた貴洋は幸福のあまりそれも忘れて突っ立っていた。