厚志と貴洋 (17)

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2 名前が出りゅ!出りゅよ! (sage) 2015/09/09(水) 01:56:15 ID:WlTv6wKI

水の音がする、顔全体に息を飲むような冷たさを感じる、慌てて目を開けると辺りは川の底、水面からは夕陽が射し込んでいた。
驚き、咄嗟に顔を上げると、すぐさま何者かに髪を掴まれ水中に押し戻された。必死にもがくが、相手の膂力は凄まじくビクともしない、このままでは死ぬ、抵抗する術は無い、苦しい、息が続かない、あまりの恐怖に僕は絶叫し、失禁した。
「あああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!(ブリブリブリブリュリュリュリュリュリュ!!!!!!ブツチチブブブチチチチブリリイリブブブブゥゥゥゥッッッ!!!!!!! )」
それにたじろいだのか、途端に頭上からの圧迫は止み、僕は顔を上げる事が出来た。水を吐き、嗚咽混じりに息を吸い、吐く、ひとまず、ひとまずは助かったのだ。
しかし、その微かな希望は一瞬で絶望に変わった。揺れる水面に映った僕の顔、

紛れもなく、厚志であった。

「汚ねえヤツだなあクソッタレ!くっ付いたらどーすんだよボケが!」
呆気に取られた僕の脇腹を鋭い蹴りが抉る、横隔膜が潰れる猛烈な痛みに声なき声を上げ転げ回る。
「勉強も運動もできてハンサムなお前でもクソを漏らすんだな、ははは!」
「やり過ぎるなよ小番くん、ホントに死んじゃうぞ。」
「だいじょぶスよ和田さん、そんなやすやすと死なせまんって。」
夕焼け、川、集団暴行、僕は、厚志は、この時、この場所で、こいつらにやられたのか。