3 名前が出りゅ!出りゅよ! (sage) 2015/09/09(水) 01:57:02 ID:WlTv6wKI
「運動も勉強もそこそこしかできん俺達をクソだと思ってるんだろ、な?調子付いてっと殺すぞ!」
小番が、もたげた僕の頭目掛けボールの様に顎を蹴り抜く、目の前に火花が散り、グラリと世界が揺れた。歯が口の中で転がり、首は曲がったまま動かない。
「僕達のプライドを打ち砕いておきながら、慇懃に接してくれる貴方が、僕は大嫌いでしたよ!」
仰向けで悶える僕に、和田が馬乗りになり、手近に掴み取った石で、べらぼうに顔を殴り付けた。ガッ、ガッ、ガッ、バキッ、パキッ、ズチャッ、ズチャッ。殴られるたび思考が掻き乱され、痛みは温かさに変わった。もう、何も考えられない。
「何か言ったらどうなんですか?頭が滅茶苦茶で、もう喋れませんか?」
「うわっ!何か見えてるしブクブク言ってて気持ちわりいスね!」
「もうマトモに歩けないし、マトモに考える事もままならない、当然の報いさ。」
「和田さん、もう飽きてきたし、仕上げしちゃいましょうよ、もう俺、待ちきれないスよ。」
「よし、手伝ってくれ。」
真赤に染まった視界に、一瞬白くきらめくものを捉えた、あれは、ナイフだろうか。
「これで君は全てのプライドを失います、おしまいですね、貴洋くん。」
貴洋?