731 名前が出りゅ!出りゅよ! 2022/03/24(木) 03:38:41.30 ID:AUk733uL0
不思議な話を1つ紹介しよう。
それは自分の知人がある日を境に失踪した話。
数日前の出来事なのでまだ鮮明に覚えている。
彼はセミナーに呼ばれていたので事務所代表の付き添いということで自分も近くの席にいた。
セミナーの内容は関係ないので割愛する。
ではまた明日。といい自分は先にタクシーに乗って帰宅する。
これが彼との最期の会話となる。
彼はどうやら会場の司会の女性とずっと話していたらしかった。セミナーに関係する話ならいいのだが如何せん女性との付き合いは専門外のようで、単刀直入に言えば下手なのである。
その日心配なのはそれだけだった。
次の日、自分は定時に出勤するがそこに彼の姿はない。
ストーカーされるのを恐れて朝早くから事務所に顔を出す彼としては珍しい光景だった。
その日は待っても待っても彼の姿はない。
電話をかけても非通知設定にされているので彼に繋がることはない。
昨晩彼と喋っていた女性弁護士にも電話するものの、繋がらない。
もう一人の出演弁護士のいる事務所にかけても繋がらない。
事件性を感じて警察にも電話したが、家出したい気分なんですよーって適当なことを言うだけで取り扱って貰えない。
現状はこんなところ。
前触れもなくくれた彼。同時に昨日お会いした方達とも繋がらない七不思議。
不穏な香りがするけれど弁護士は冷静さが求められると彼が言っていたのを思い出して可能な限り冷静さを保つ努力をする。
恩師の死が脳裏を過る、冷静でいられるわけがなかった。
過度なストレスと疲労からか、帰り道倒れてしまったようだった。
アスファルトに強く叩きつけたときに発生する鈍い音が響くのを最期に涅槃を目指すようになったらしかった。