11 野に咲く名無し@転載禁止 ( (主)) 2024/02/11 (日) 21:08:34.198 ID:2c3Qu8087
ケツマン怖い
ある日、町の花屋に、一輪の珍しい花が入荷した。その花は、茎の先に穴のあいた花弁がぐるりと囲んでおり、中には粘液性の茶色い物質が詰まっていた。花屋の主人は、その花の名前を聞いたところ、「ケツマン」というとても奇妙な名前だと知った。主人は、その花をどうやって売ろうかと悩んだが、やがて一つのアイデアを思いついた。
主人は、その花を「恋の花」という触れ込みで店頭に並べた。そして、その花を買った人には、次のような話をした。「この花は、恋人にプレゼントすると、二人の愛が深まるという不思議な花なんです。ただし、一つだけ注意があります。この花は、夜になると花弁が開いて、中の茶色い物質が飛び出してきます。それは、花の恋心の表れなんですが、もしもそれが人の顔に当たると、その人は一生その花に惚れてしまうんです。だから、この花をプレゼントしたら、必ず夜は花瓶から出して、箱に入れて、鍵をかけてください。そうすれば、二人の愛は永遠に続くでしょう」
この話を聞いた人々は、興味をそそられて、次々とその花を買っていった。花屋の主人は、大儲けをしたと喜んだ。しかし、その夜から、町中で奇妙な騒ぎが起こった。なんと、その花を買った人たちの家から、恐ろしい悲鳴が聞こえてきたのだ。どうやら、主人が言ったとおり、その花は夜になると花弁が開いて、中の茶色い物質が飛び出してきたのだが、その物質は、人の顔に当たると、その人を恋に落とすどころか、その人の顔にくっついて離れなくなってしまったのだ。その物質は、まるでガムのように伸び縮みし、人の顔を覆ってしまった。その人たちは、息苦しさと恐怖で、助けを求めて叫んだのだった。
やがて、その騒ぎを聞きつけた町の役人が、花屋の主人を捕まえて、事情を聞いた。主人は、その花の正体を白状し、謝罪した。役人は、主人に罰を与えるとともに、その花をすべて回収して、焼き捨てるように命じた。しかし、その花は、火にも強く、なかなか燃えなかった。やっとのことで燃やし尽くしたと思ったら、今度は灰が空中に舞い上がり、人の顔に当たってくっついてしまった。その灰は、まるで煙のように広がり、人の顔を覆ってしまった。その人たちは、息苦しさと恐怖で、助けを求めて叫んだのだった。
町中は、ケツマンの恐怖に包まれた。人々は、家に閉じこもり、顔を隠した。しかし、それでもケツマンの灰は、隙間から侵入してきた。やがて、町の人々は、みなケツマンの灰に覆われてしまった。ケツマンは、人の顔だけでなく、心にも入り込み、人々をケツマンに惚れさせた。人々は、ケツマンに抱きつき、キスをした。ケツマンは、人々の愛に応えて、花弁を開いて、中の茶色い物質を出した。人々は、その物質を食べた。それは、ケツマンの恋心の表れだった。人々は、ケツマンと一体になった。ケツマンは、人々と一体になった。
それからというもの、その町は、ケツマンの町と呼ばれるようになった。そこには、ケツマンと人間が仲良く暮らしていた。ケツマンは、人間に愛され、人間は、ケツマンに愛された。ケツマンは、人間に花を咲かせ、人間は、ケツマンに花を咲かせた。ケツマンと人間は、幸せだった。ケツマンと人間は、怖くなかった。
おしまい
いい話