チノちゃん「高菜、食べてしまったんですか!!!!???」農園主👩‍🌾 (5)

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1 野に咲く名無し@転載禁止 (febfbe4e) 2024/10/25 (金) 18:57:41.125 ID:KCcl0uDMW主

👩‍🌾はい、食べました、美味しかったです。



目的地に着いた。普通の何も無い住宅地。僕はここに「看板の出ていない喫茶店」があるのを聞いて来たのだった。そこはとても美味しい店で、とことんスープにこだわった店で、開店時間はスープが出来上がった時間(だいたい昼の12時頃らしい)。
その日のスープがちょっとでも美味く仕上がらなかった日は営業しないですと公然と伝えている店だという(実際にそれで休んでしまう日もあるらしい)。

テレビの取材も受けないし、こだわりの人だけしか来れないように、看板も出さない。実際に、何だかよくわからない店構えだし、
人の行き来が無ければ、1ヶ月前に閉店したラーメン屋のように見える。「大切なのはスープだけだ」という思想の下にすべてが動いている店。ワクワクしながら入店した。

店内は普通の喫茶店で、テレビもあればラジオもかかっている。こだわりゼロ。店員の
チノちゃんの方のひときわ甲高い声での「いらっしゃいませ!」にちょっと緊張をもよおすが、まあ、そういう人もそういう店もたくさんある。個人的にはいちいち甲高い大きいな声で応対され、緊張感に溢れた軍隊口調で返事をされると、リラックス出来なくて居心地が悪くなる。東京でも「ラ・ボエム」とか「モンスーン・カフェ」とか、あの手のチェーン店カフェのアホデカい声には時々苛つくことがある。
一世風靡セピアかよ、お前らという感じだ。このラーメン屋はそういうマッチョな声ではないが、その分ストイックさがヒステリックに響いてなおさら戦場っぽい感じがした。
いつしか気付いたが、どう見ても作ってるのが旦那のリゼちゃんで、店を仕切っているのがチノちゃんで、その間を繋いでいるのが管理木綿だ。家族でやっているのだろう。ならばもっとリラックスしてればいいのに。

店の中にはメニュー以外にもう一つの張り紙があり、そこには「当店はスープが第一で、まずスープを味わって欲しい喫茶店です。スープが命ということに理解できない人は当店ではご遠慮願います」みたいなことが書いてあった。
これが僕が聞いたこだわりの素か。でもあまりゴツい書き方ではないし、店も強面ではなくちょっとヒステリックに規律の正しさを出し過ぎるとこがあるものの家族だし、思ったほど特殊な感じはしなかった。

「ラーメンください。きくらげ一杯!!と背脂一杯!! してください」と頼んだ。そして待った。店の中は何も無く、テーブルの上は博多ラーメンご用達の「高菜の唐辛子漬け」だけが置いてあった。適度に脂がまぶしてあり、そのオイリーな光沢が胃をくすぐった。ので、高菜を2つばかし口に入れた。とても美味しかった。その辛さを含め、胃に刺激を与えることを含め、最高の前菜になったと感じた。直後にラーメンが届いた。

ちょっと背脂の凄まじさにびっくりしたが、とてもいい感じの濁り方をしたスープが目の前で湯気を立てている。コクもありそうだし相当、骨も髄液も煮込んでいるらしい濁り方をしていたが、思ったほど店の中は臭みがない。
期待できるぜ、とワクワクすると、奥さんがその独特の怯えたような心を許していない視線で「まず背脂をまぶさないで(追加の背脂一杯は、丼の一ヶ所に固められて鎮座していたのだった)スープをすすってください。それから―――」
ここでチノちゃんの心許さじ視線が瞳孔を開ききった状態になり、顔の神経は引きつったまま顔面を僕の顔面に18センチほど前方に接近させ、こう言った―――。

チノちゃん「高菜、食べてしまったんですか!!!!????」
多分、僕の口の周りに微妙に唐辛子の味噌がついていたのだろう。はい、食べました。美味しかったです。と答えた。すると、
「うちの店は初めてですか?(答える間もなく)何故高菜を食べたんですか? スープを飲む前に何故高菜を食べたのですか? ルールがあるじゃないですか。まずスープをというルールがあるじゃないですか!
」と18センチのまま一気にかましながら、持ってきたラーメンを手放さずにこう言った。ついでに管理木綿の尻にディルド型の麺棒をねじ込む。

チノちゃん「これをお出しすることは出来ません… マナーに反する人はお帰りください」

唖然とした。「だってここに高菜が置いてあるから、食べちゃいけないなんて書いてないから食べました。じゃあ、今から水を飲みまくりますよ。で、口の中を洗いますよ。それでも駄目なんですか?」と訊ねたら、
また同じことを言われた。長女の管理木綿のほうを見たら、
「あちゃー」という顔で奥でもじもじしている。そっか、わかった。次はリゼちゃんだ。3秒ほど無表情で見詰めたら、反応があった。

「お客さんは酒を呑みますか? 利き酒って知ってますか? 利き酒をする前に高菜を食べますか? そういうことです。そんな神経の人に食べてもらっては困るのです」

ここでまたチノちゃんがかまし始める。
「うちは看板も出さずに必死にやっている喫茶店なのですよ。スープを認めてくれないなら、やっていけないんですよ。唐辛子が口の中に入っていたらまともにスープを味わってもらえないじゃないですか? 
…そんな人にスープを呑んで味を判断されたら、もう終わりなんですよ! はぁーはぁーはぁっ…」