7 グナマーナ正大師 2015/01/16(金) 03:28:33 ID:fYwdzCbI
?. 地の底の底で
未だ男も女も知らない厚史を、岩村は徹底的に犯し抜いた。
毎日――あるときは日に3度も、精を注ぎ込みマーキングを行った。
まだ青い果実の双房に、幾箇所もキスマークをつけ、
この尻は誰のものか?と尋ね、岩さん専用のものです、と
しつこく所有権を明確にさせた。所有印に自らの釉薬を擦り込んだ。
厚史は抗わなかった。経験はなかったが、見たことはあった。
夜な夜な父の部屋に兄が這いり、父は兄の股間に顔を埋め、
兄は父の尻に己の鼠径部を激しく叩きつけていた。それを覗いた。
それを親の愛と思うほどに厚史は愚かではなかったが、
どこか寂しさを感じていた。それが今、岩村の男自身により、
体内の中の中で、いっぱいに満たされたのを感じていた。
"厚史、タルタロスを脱走するぞ。地上に出るのだ"
岩村はある日、信念に満ちた力強い言葉で語った。
この人は、何を言っているんだろう?厚史はそう思った。
8 グナマーナ正大師 2015/01/17(土) 02:41:33 ID:NJeyNlbc
"岩さん、そんなことできるなら、とっくに誰かやっているよ"
厚史の意見は尤もだった。作業現場には一つ目の巨人や、
幾つも腕を生やした巨人が見張りをしているし、
他の受刑者との交代期間を狙うにしても岩村は500年後、
厚史は3000年後である。先のことを話しても意味がない。
"天空の門を知っているか?"
そう尋ねられても厚史に知る由もない。何かの策だろうか?
言葉に詰まる厚史を、突然岩村は抱きすくめ、
厚史の逞しい腹筋には硬いものが押し当てられた。
―わからないが、この人は何かできそうな気がする。
厚史は黙して身を委ねた。それは浅はかな、
単に利用される人間の考え方だったが、
聡明な厚史をもってしても、もう何もないのだから、
為すがままに成らざるを得なかったのだった。
岩村に貫かれ、口の端からさらりとした水が滴った。