【唐澤貴洋殺す】雑談★83【46歳児】【デジタルデトックス】【透明人間】 (1001)

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741 [´・ω・`] tor-exit-57.for-privacy.net 2024/02/06(火) 21:26:12.21 ID:J39tfIs40

>>738
 「運び」の「仕事」は、応募から4日後に指定された。起訴状などによると、被告は6月19日朝、マイカーで出発した。段ボール箱を購入し、組み立てて、中に洗剤などを入れた。まず向かったのは、地元の倉敷市役所。午前9時17分ごろ、トートバッグに忍ばせていた箱を取り出し、本庁舎1階のイスの上に置いた。応募の時とは別の人物とみられる指示役から、「イスやテーブルなど、なるべく目立つところ」に置くよう指示された。指示役の求めに応じ、段ボール箱を置く様子を動画で撮影し、指示役に送信した。
 倉敷市役所での「仕事」を終えると、次は直線距離で約15キロ離れた岡山市役所へ。午前10時29分ごろ、1階待合室のイスの上に箱を置いた。約40分後には岡山県庁へ。指示役からは「怪しまれないように警戒してください」とのメッセージ。人がいない隙を見計らって箱を置いた。その後、岡山大のベンチの上にも置いた。
 「危ない仕事をやり遂げて安心しました」
 被告は取り調べに対し、こう振り返ったという。しかし、被告の想定は狂い始める。報酬の受取場所として、同県瀬戸内市内の空き地などが指定された。だが、受取場所に行くと、「さらに2個設置しないと報酬は渡さない」という連絡が来た。被告は自らの犯行の影響が気になっていた。スマホで検索すると、大きなニュースになっていることを知った。動揺した。でも、やっぱり40万円がほしい。供述調書にそんな思いが記されていた。
 新たに箱に入れる工具を用意し、午後3時54分ごろ、瀬戸内市のJR邑久(おく)駅のベンチ下に置いた。その後、JR岡山駅に着いたころには帰宅ラッシュの時間帯と重なり、会社員や学生らが大勢行き交っていた。電波の影響か、指示役と一時連絡がつきにくくなった。すると、「個人情報をばらまくぞ」と脅しのメッセージが入った。午後5時46分ごろ、岡山駅の連絡通路のベンチ下に箱を置いた。
 防犯カメラの映像に、周囲を見回して素早く箱を置いて立ち去る被告の一部始終が映っていたと、検察官は法廷で明かした。岡山駅に箱を置いた後、指定された報酬の受取場所に行ったが、誰も現れなかった。「ただ働き」に終わった。
 被告は被告人質問で、当時の心境を振り返った。
 裁判官 犯罪行為への抵抗感はなかったのですか。
 被告 いけないこととは思っていましたが、やりとりをしていた相手に「大丈夫だよ」と言われて信じてしまいました。
 裁判官 大丈夫とは?
 被告 「捕まるリスクがない」ということです。
 裁判官 捕まらなければいいということ?
 被告 お金が欲しいために、捕まらなかったらいいと思っていました。
 裁判官 どうしてこういうことになったと思うか。
 被告 誰かに相談していれば。相手のことを簡単に信じたせいで、こんなことになってしまった。
 被告人質問に先立ち、情状証人として母親が出廷した。母親はニュースで事件を知った当初、「今どき、こういうことをする人がいるんだ」と他人事に思っていたという。娘による犯行だと知り、「驚き、困惑と怒りを感じた」。それでも、娘の更生に寄り添っていくとした。
 「許されないことをしたのは事実だが、夫婦で娘を愛している。立ち直らせたいと思っています」
 被告は、母親が出廷したことについて検察官から問われると、下を向き、目のあたりを押さえた。
 「たくさん迷惑をかけたのに自分のために出廷してくれて感謝しています」と声を震わせた。
 被告は最終意見陳述で自らの行為を謝罪した。
 「私の行動でたくさんの方に迷惑をかけて申し訳ありません。罪を償い、人のためになることをしていきたい」
 10月5日、岡山地裁は懲役1年6カ月執行猶予3年(求刑懲役1年6カ月)の有罪判決を言い渡した。白いブラウスに黒いズボン姿で出廷した被告は、席に座って判決の言い渡しをじっと聞いた。裁判官から今後の手続きについて説明を受けると、うなずきながら小さな声で「はい」と答えた。
 「こんな大ごとになるとは思ってもみなかった」。被告は弁護人にそう話したという。
 騒動から半年近くが過ぎた。被告の指示役は誰だったのか。爆破予告のメールは誰が送ったのか――。岡山県警は捜査を続けているという。
 この事件で使われたのと同じ実在する弁護士名をかたった爆破予告は、全国各地で相次いでいる。ネット掲示板にこの弁護士らへの中傷を書き込む人たちの行動について、「恒心教」という言葉が2012年ごろから使われている。宗教性はない。警視庁は8月、「恒心教」を称する20代の男2人を威力業務妨害の疑いで逮捕した。2人は1〜5月に学校や自治体、企業などに延べ30万件以上の脅迫ファクスを送りつけていたとみられている。捜査関係者によると、岡山の爆破予告はファクスではなくメールを使っており、この2人によるとみられている手口とは異なるという。